体育祭も終わり何だかのんびりというか平和というか時間がゆっくり流れるのを感じていた。


『はい、じゃあ体育祭も終わり中間テストまで1週間となりました。』
カッパのLHR…


『ダルいな』
『ああ…ダルい』
俺と慎太のなげき。

『まあやるしかないやろ…』後ろの席の優等生、戸地君のこえ。
戸地貴匡…同じくタカの名前を持つものだが下の名前を知るものは少ない、見た目はメガネで天パの誰が見ても優等生で生徒会書記長。
『うるせマジメガネ』
俺はいつものように戸地に言い返した。
というのも俺はこう見えて中1の頃から塾に行っている。(まあマジメには行ってはいなかった)そこで戸地も同じ塾であったから何かと仲が良かった。


『まあどうせイヤでも塾でテスト対策はじまんだろ?』俺は戸地にきいた。

『ああやろうね。』
戸地の言葉には説得力がある。

とまあ、たわいのないLHRも終わり俺はミンナがテストモードに入っても切り替えられなかった。というより彼女のコトが諦めきれていなかった。俺は体育祭の日にもう接点はないし…どうせ、この感情も体育祭のノリみたいなモノだろうと自分に諦めるように言い聞かせたはずだった。
しかし、その気持ちは体育祭が終わろうと冷めずに、いやもっともっと気持ちが大きくなっていた。

いくら大きくなろうと彼女とは話すコトもできないのに…そんな最悪の状況で、さらに最悪なコトがおきた。
『タカノブは…』
仲の良い男どもによる冷やかしが始まった。
『お前本人おるからやめや。』俺は止めたがクラスの男子どもは平気で本人の前で面白がって言おうとするのだ…そう言うのではなく言おうとするのだ。
まあ、そんなコトをすれば本人にもバレるというコトで彼女からは完璧にさけられるようになった。というより気まずくなったのだ。まあ全ては俺が体育祭の日にあんなコトをクラスメンバーの前で言ったことが問題だったのだが…(泣)


クラスの男子とはめちゃくちゃ仲良くなっても彼女には告白も出来ずにフラれてしまったような感じになってしまったのだ。

そして神様までもが俺を冷やかすような出来事が起きた。
学校も終わりやっと気まずい感じから解放され塾に向かった。
『はい今日は塾に見学に来ている子がいるので、みんなマジメに受けるように』塾の先生の言葉に列の後ろの方を見ると…

『うわ…マジかよ』
俺は地獄にたたき落とされた。
それは池多さんだったのだ。最悪のタイミングだった。しかも彼女は次の週から同じ塾に入ったのだ…


俺の苦悩の日々はまだまだ続く。


次回第7話『いろんな意味でごめんな…』
『俺ら橙ブロックは天狗かあ~』
ついに橙ブロックのスクリーン画が完成した。
ウチの学校にはブロックごとに、そのブロックを象徴する動物?モンスター?と言葉の絵が巨大な旗に書かれる。どうやら、ウチの橙ブロックは天狗(てんぐ)らしい。言葉は『橙天奮闘』と書かれていた。おそらく橙ブロックと天狗をかけたモノだろう。まあオレンジブロックで天狗というセンスはどうかと思うが…


『よしいよいよだな。』
『ああ、やっとだよ。』
みんな完全に体育祭モードだった。
みんなが頭にオレンジ色のハチマキをして一致団結という感じだった。


体育祭本番の日が来たのだ。
『よーいドン。』
体育祭が始まり次々と競技が進み、大盛上がりの各ブロックはどこも自分のブロックの応援に必死であった。
今現在ウチのブロックはドン2…負けまくりであった。俺は自分の競技で1位を取りひとまず一安心して応援席に戻った。


『おいタカノブ~』
ヨシアキだ。
『なんで他のブロックのお前がウチの応援席にしかも俺のところに座ってんだよ。』俺はヨシアキに言った。

『まあいいじゃないかヒマなんだし♪』
そんな理由で納得すると思ったのだろう。
『はあ~(ため息)』
まああまり気にせず席に戻り、なぜかヨシアキを含め男子何人かで話していた。『おいヨシアキお前自分の競技は?』
俺がきくと
『終わった。俺100mだし』ヨシアキは涼しい顔して言った。
『ああ…そういうコトですか。わざわざ勝ったって言いに来たのな。』
俺が苦笑して言った。
『そういうコトやな♪』


まあ他愛ない話をしていると女子の短距離走が始まった。
『オレンジブロックは相変わらず負け続きだなあ』
俺とクラスの男子は言った。
そんな時、3年女子の短距離走が始まった。


『池多さーん頑張れー』
俺は立ち上がり、できるだけ大きな声で叫んだ。
そう池多さんが走っていたのだ。
すると了助が
『なに池多なんか応援してんだよー』と冷やかし混じりに言った。
しかし俺は恥ずかしい気持ちなどなくクラスの男女がいる中大きな声で言った。『俺は…俺は池多さんが好きだからさ。』
みんなの視線が俺にむき、クラスのほとんどの男子から冷やかされたコトを覚えている。
ヨシアキなんて隣で大爆笑してた。


『まあそういうコトやから。』俺はそういい、次に出るブロック対抗リレーのアンカーの召集に行った。
召集に行く途中何度も『池多さんが応援席にいなくて良かったあ』と思った。

そうして俺ら橙ブロックは巻き返しならず結果はドン2であった。

みんなが泣いていて、モチロン池多さんも泣いていて俺はただ『ドンマイ…頑張ったな』としか声をかけるコトが出来なかった。
そして最後は橙ブロック全員で輪を作って団長のかけ声でシメとなった。
そうして橙ブロックは解散して俺たちブロックリーダーは俺たちだけで写真撮影を何枚かした。
写真を撮っている間、俺は(これで池多さんとも関わるコトはないんだろうな。)と思い。なんだかむなしくなった。


この後に俺は人生で最も悩むコトとなる…それはまた次の話にするとしましょう。


次回、第6話『うわマジかよ…どうしよ』です。
体育祭の練習も終わりいつものように友達と教室へ戻ると仲良さそうに池多さんが了助と話していた。

何を話しているのかは分からないが…胸がムカムカした。いつもなら普通なのに
『なんなんだよ…』
俺は口に出してしまった。『はあ何が?』
慎太がきいた。
『いやなんでもないよ』
俺は答えた。


その日の帰り俺はいつも通りバレー部キャプテンで福岡選抜にも選ばれている親友の平田義明と帰っていた。俺はいつもヨシアキと寄り道をして帰る。

『最近どうだ?』
近くの公園でテニス部からパクったボールでヨシアキとキャッチボールをしていた。
『なにが?』
ヨシアキがとぼけた様にきいてきた。
『彼女だろ』
俺は当たり前の様に言い返した。
ヨシアキには8ヶ月付き合っている彼女がいた。
『ああ、まあまあ?』
興味なさげに言った。
『まあまあって…』
『タカノブこそ彼女は?』ヨシアキはきいてきた。
『今はそれどころじゃね~よ俺は今毎日池多さんを手伝ってるんだよ。』
自慢気に言った。

『なんで?』
ヨシアキが驚いていた。
『池多さんがブロックの企画長なんだよ。』
『あのオトナしいバスケ部の副キャプテンの池多さんが?』
ヨシアキは池多さんを知っていた。まあ同じ体育館で毎日練習するし何よりヨシアキの彼女もバスケ部だからだろう。『ああ。あの静かな池多さんが。』
俺は池多さんが副キャプテンだということを初めて知った。
『でなんだっけ?』
ヨシアキが話を戻した。
『だから俺が池多さんを手伝ってるんだよ』


『タカノブ…お前池多さんが好きなのか?』
ヨシアキがいきなりそんなコトを言うから俺はふいた。
『ブフっ…はあ?なんで?俺があんな静かなマジメちゃんを…ありえね。』
俺は思ったとおりに言った。

『そっかあ。まあいいや♪でもお前が半年も彼女いないの珍しいな?』
ヨシアキは俺のコトもよく知っていた。
『そうだな…』
俺は今までに何度か付き合ったコトがあるが全てフってダメにしてしまった。俺は自慢ではないが自分から告白というモノをしたことがなかった。だから真剣に好きになり付き合ったコトなどなかった。
『最近は告られねえの?』ヨシアキの質問に
『ああ何回かあったけど断った。』
『ふーんそっかあ。』
ヨシアキは遠くを見て言った。
『でも今日変な感じになった。』
俺は練習後のコトをヨシアキに話した。
『変な感情?』
ヨシアキが不思議そうにきいた。そして続けてきいてきた。
『タカノブ…お前それってヤキモチじゃね?』
笑いながらヨシアキは言っていた。
『そうかもしれない…』
俺は初めて自分の気持ちに気付いた。
『お前やっぱりソレって好きなんじゃね?』
ヨシアキが再びきいた。
『まだそんなのわかんねえよ。』
俺は恥ずかしい気に言った。
『それより…あと少しだな。』俺はヨシアキに言った。
『ああ、まあ優勝はムラサキブロックだけどなあ』
ヨシアキが笑いなが言った。
『ばーかオレンジブロックに決まってるだろ?言っとくけどお前にも負けね~からな。』俺はヨシアキに宣戦布告した。

俺とヨシアキは親友でありライバルだったと俺は思っていた。


体育祭まであとわずか!!


次回、第5話『俺は…~橙色の片想い~』