自死遺族のわかちあいの会や、自死遺族で交流のある仲間との集まりなどでは、かなりディープな事まで話せるし聴けるのに、家族間…夫婦(パートナー)や親子間(もしくは近しい人と)だと、喪った(身内)亡き人への想いや悲しみについて、会話にしづらいと感じる人も少なくないと思います。

 

ふと会話にしたくなるタイミングも違いますし、会話に出たとしても、その事について深く掘り下げた話にはほとんどならなかったり、ましてや気持ちの共有もできない(できなくてもいいのですが)、寄り添い合うのも上手くいかない時期もあるし、触れずに置き続ける遺族も多いのじゃないのかなと。

 

それでも、わかちあいにご夫婦や親子で参加されている方々も勿論います(決して多くはないですが)、私にとっては羨ましいとも感じましたし、親子で参加された方が会後にはかなり気持ちが歩み寄っていると見えたこともありました。

 

 

うちの家族は、どう悲しみと向き合っているのだろう?

 

 

娘に自死で先立たれた(父)夫は?

 

 

妹に自死で先立たれた(姉)長女は?

 

(自分が相当苦しい時期には、相手のことを気遣える余裕もなかったけれど、気になってはいました)

 

 

そんな腫物にでも触るような、おっかなびっくりな一つ屋根の下、家族三人が、直接の会話ではなく別の媒体を通して間接的な“わかちあい”ができたと感じたのが、このアニメ映画でした。

 

 

📸『若おかみは小学生!』

公式サイト

 

 

ご覧になった方も、(突然の死別に遭った遺族には)多いのでしょうか。

 

Twitterでは絶賛に次ぐ絶賛。

(『君の名は。』の新海誠監督も絶賛ツイートを投稿)

 

 

フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭のコンペティション部門にも選出され喝采を浴びていたにもかかわらず、興行的には苦戦していたらしく、口コミが拡がる前に上映終了してしまいそうな公開当時の状況だったらしいです。

 

実は私も、長女にススメられてから自宅で主人とDVD(特装版)で観たのが最初でした。

 

 

一見、子供向けのファンタジー映画に感じてしまうのが勿体ない!です!

(この絵柄、私は大好きですけどね)

 

 

まだ観ていない方もいると思うので、ネタバレには気をつけたいところですが……

 

主人公のおっこちゃんは、映画の冒頭で両親を交通事故で突然喪い、その悲しみとトラウマとどう向き合って生きていくのかという、ハードでヘビーな物語なのです。

 

 

死因は別としても、ある日突然命を自ら絶ち、生きて居る姿が見えなくなった亡き娘のこともあり、その恐ろしさを……身をもって体験した私の目も誤魔化すことなく、悲しみに向き合う時の苦しさから、現実を受け入れていくまでの過程が、ファンタジーを多少交えつつもリアルに描かれています。

 

 

綺麗ごとでオブラートを施すのではなく、ファンタジーで相乗効果を上げながらリアルな悲しみも手抜き無しに描いている劇場版『若おかみは小学生!』は、語らずとも家族で間接的に?わかちあえたと感じた最初の映画でした。

 

★NHK Eテレで5/16(土曜日)午後3時25分から放送されるそうですので、(まだ観てないよーという方)よろしかったら構えずにご覧になってみてね。

 

 

 

映画に限らず、小説だったり、絵画だったり音楽だったり、こういう間接的にでもわかちあいや遺族(家族)間の寄り添いになる媒体ってあると思うのですが。

 

皆様の『それ』は、あったとすればどんなものだったのか、訊いてみたくなりました(^^)。

 

星のしずく*管理人

 

 

 

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