※ 付き合ってる設定

村山side




入ってから気になってる先輩


当初私のことを気にかけてくれた先輩


どことなく私に似ている気がした


誰にも縛られず自分のペースで生きている










私は大人数よりかは少人数の方が好きだ

そんなことを言ってしまえばグループに向いてないと言われたら否定も出来ない

ダンスも歌も未経験に近くて、愛想も良くない

前に出たい、センターに立ちたいという強い目標はまだ私にはないけど

色々な人に曲を伝えたいと思う

表現、表情、個性、

伝え方は様々にあるけれど私は私なりに届けられたならと思っている






そして8枚目シングルの選抜にはわたしの名前は呼ばれなかった

3期生で選抜入りしている人

3期生で選抜していない人


誰も悪くない。けど勝手に線を引かれた気がした

この感情はなんなんだろう

悔しい?悲しい?

…私にはこの感情が分からない


3期生だけでいる時、言われてないのに
選抜入りしてないんだからあっち行けよと言われている気がして

私は徐々に距離を置くようになった


夏鈴さんは、番組で瞳月のことを可愛がっていたり選抜入りしている3期生と仲良くしている姿を見ることが多くなった

私にはそれが耐えられなかった

私だけの夏鈴さんなのに、、

私たちが付き合ってることは誰にも言っていない

というか言ってはいけない

女子同士の恋愛だなんて受け入れてくれる人の方が少ない。付き合ってることは2人だけの秘密


この感情を出さないように溢れ出ないように


とにかく1人になりたかった



谷口「美羽??どうしたの?」


「……ごめん、ほっといて」


谷口「……ちょっ、美羽??」


「…ほっといてってば、、!!」





普段仲良くしている愛李に声をかけられたが冷たい言葉を放ってしまった


私は隣の空き部屋に走っていった








夏鈴side



なにやら3期生がザワザワしていて

見覚えのある後ろ姿がレッスン室から出ていくのが少し見えた

 事情を聞きに行く松田や田村

いつもなら私は頼れる保乃達に任せてスルーをしてしまうけど、今日はなぜか気になった


田村「どうしたの?」

谷口「…美羽、いつもと様子違ったから声かけたらほっといてって言われちゃいました、。」

松田「そっかそっか。」


美羽?普段そういった発言はしないから珍しい


田村「じゃあ、私話聞きに……」

「保乃、かりんがいく」

思わず保乃の言葉を遮るように言ってしまった

田村「あ、そう?分かったよろしくね」

そう言い、隣の空き部屋に歩いていく





扉を開けると、壁の隅に丸まって体育座りしている愛おしい彼女の姿がみえた



「みうーー?」

村山「……っえ、なん…で」

「ふふ、どうしたなにかあった?」

村山「……なにもない」

「ん〜困ったなぁ、」

村山「……」

「ちゃん言ってくんなきゃわかんないよ?」

泣きそうになっているのが分かる

村山「………モヤモヤしました」

「なにに?」

村山「最近、夏鈴さん選抜している3期生と仲良いなと思って気分が落ちました。私選抜してないしダンスも表現も上手くないし、、選抜してない私なんかより選抜してる人のほうが…っ…」

「美羽、ストップ」

何を言ってるんだろうかこの子は
そろそろ聞いてられなくて泣きながら話す美羽を止めた

村山「……っ…っ」

「選抜してるしていないの理由で美羽のこと嫌いになるわけないでしょ?選抜することって確かにいい事かもしれないけど夏鈴は選抜が全てじゃないと思ってる」

村山「……っ…っっ……」

「ごめんね、不安させちゃったよね。夏鈴の1番は美羽だし、これからも美羽だよ」

村山「…分かってるのっ…夏鈴さんが3期生にちゃんと後輩として接しているのも、、分かってたけど……っ……ごめんなさいッ……」

「うんうんちゃんと分かってるよ。」

村山「夏鈴さん、、大好きです」

「夏鈴も」

村山「ほんとうですか?」

「ほんと」

村山「離れないでくださいね」

「うん」


上目遣いで肩に頭を乗せながらそんなことを言う彼女は無自覚でとても可愛い
涙目の大好きは破壊力すごい

こんな姿誰にもみせたくない
笑顔も泣き顔も全て私だけに見せて欲しい
夏鈴だけに見ける顔

……なんてね


「…っていうか、美羽、嫉妬したんだぁ」

村山「…っぅぇ?」

「なんて声出してんの笑」

村山「……っ嫉妬、」

「まってもしかして、今気づいた?」

村山「…っはい」

「もぉ〜可愛いなぁ美羽は」

美羽の頭を撫でてあげる

村山「ちょっと、やめてくださいよ〜」

と言いながら嬉しそうにしている美羽がなんとも言えない

「うちくる?」

村山「いきます」

即答のいきますは笑いをこらえるのが大変だった

その後、美羽は愛李ちゃんに謝り平和に終わった

田村「夏鈴も先輩になったんだね〜〜笑」

松田「どんなこと言ったんすか夏鈴セェンパァイ」

田村「夏鈴が行くって言った時は
びっくりしたよね〜笑 珍しいと思って」

2人に少し苛立ちを覚えるけど、愛情のある弄りでとても居心地が良い

まぁ、美羽だから行ったんだけどね







……いつか、美羽とユニット曲をやって
美羽は私のモノだと見せつける表現をしたい

と思ってる自分は嫉妬よりも強いものかもしれない




END

かりんみうでした
2人の表現と雰囲気が好きです

※少し甘々にしたかったので会話加えました3/2