今朝は、外へ出るとスケートリンク状態の凍った道の上に、細かい雪が少しだけ積もっていて、雪も風とともに降っていました。そのおかげで、今朝は滑る心配がなく、遠回りをせずに牛舎へ向かえましたが、月もお星様も雪雲で隠されて、夜空一面光るものは何も見えませんでした。でも、雪雲の向こうは晴れ間のように感じられる明るさがにじんでいて、暗い夜道のはずなのに、歩くのが大変ということはありませんでした。今朝はスリーチンが塊の出る右後ろのおっぱい以外の3本のおっぱ
いから、ぴゅーぴゅーと勢いよく暖かい牛乳を出しながらパーラーに入ってきたので、元気そうだなあと安心したのと同時に、これなら、塊の出る右後ろのおっぱいは搾らずにいても、イチョウさんの左後ろのおっぱいのように、その内小さくしぼんでいくのかもしれないと思えてきて、今朝は再び搾らずに終了しました。2群の白がちの若い世代の母さんが、今朝はいつも以上に足がうるさくて、まずミルカーを右後ろのおっぱいから1本ずつかけようとすると、蹄で思い切りミルカーを蹴飛ばされ、2~3度ゆっくりかけなおしても今朝は蹴りが収まらず、仕方なく胴締めをしようと思って右脇腹に胴締めを引っ掛けようとしたところ、静かにつけようとしたつもりだったのですが、母さんがびっくりして思い切り前に進んでしまい、手を母さんとパーラーの支柱にはさまれそうで、中途半端にかかった胴締めが大きな音をたてて落ちてしまいました。でも、おっぱいを搾らない訳にはいかないので、もう一度、ゆっくり胴締めをかけようとしても、ちょっとでも脇腹に触れるだけで嫌がって前に進んでしまうので、もう一度、普通にミルカーをかけることにしましたが、今度は右前のおっぱいから1本ずつかけることにしたら、母さんが別牛のように大人しくしてくれていて、ふと、そういえば、母さんは分娩間もない頃も、一時かなりうるさいことがあって、やっぱり今朝みたいに前のおっぱいからかけていたなあということを思い出しました。晩も、同じように前のおっぱい2本からかけ始めたら、やっぱり大人しくしてくれていて、こういう1頭1頭の母さんたちの細かい癖を見つけることは搾乳の面白さなのですが、これは私だけが面白いと思えるだけなんだろうなあと思いました。搾乳後、外へ出ると、とても冷たい風が吹いていました。仔牛の牛舎で先日バクロさんに旅立ったF1さんたちの報告カードの転出欄に記入して、明日の朝乾乳に出来る母さんの受精台帳で、もう一度間違いないか種付けの日にちを確認したり、少し早めでも、もう乳量がほとんど出ない母さんの種付け日から乾乳予定日を書き出したりして、帰りに小春幼稚園で空袋を取ってきましたが、素手に流氷の風のような冷たさが凍みました。小春幼稚園で療養している乾乳母さんは、滑って足を痛めたようだったので、親方が早めに移して様子をみているのですが、痛みや傷などは大丈夫だったようで、普通に立って水も自分で飲めるし、バケットで運んでもらっているサイレージや乾草も普通に食べているので、本当によかったです。でも、大事をとれるに越したことはないです。最近もまた一人でパーラーで搾っていることが多いので、待機室で待っている母さんたちと目が合うと、体がしんどかったりしても、なるべく「ニコッ」(「ニヤッ」?)と作り笑顔でも笑うようにしてしまいます。やっぱり、言葉が通じなくても、気持ちよく仕事が出来るように動物でも接することが大切だと思っています。