月が落ちてくるまで
心静かに君を見てる
銀色の鏡に流れる
とりとめのない優しさよ

君は今 僕の中の何を
探しているの?

悲しいのは君だけじゃない
涙するのは君だけじゃない

 いつか君と二人で見た
 僕はあの海に帰るだけよ
 泣きたい夜は そこへ駆けてこい





君が結わえた黒髪
やがて艶やかな波にゆれる
かりそめの夜の海を
夢枕にして眠ろう

凍える冬を 春にすりかえないで
誰かの名を 喉が裂けるまで叫んでごらん

悲しいのは君だけじゃない
涙するのは君だけじゃない

 いつか君と二人で見た
 僕はあの海に帰るだけよ
 泣きたい夜は そこへ駆けてこい


Android携帯からの投稿
浪江の街の請戸の港
カモメの群れが飛んでる
秋のコスモスが咲いて
子供たちがはしゃいでる
請戸の海から魚たちも
川を上ってしぶきをあげてる

浪江の街の立野の丘に
牛たちの群れが生きてる
立ち並ぶ朝の牛舎から
生き物の匂いがあふれてる
男たちは藁を運び
毎日牛たちの背中をさすってる

だけど全てが消えてしまった
全てが無くなってしまった
子供の声も消えちまった
漁師の声も消えちまった
農夫の声も消えちまった
牛たちの姿も何もかもが
やせ細った野良牛たちの
瞳をどうやって見つめればいいの

僕が歩いてきた道は 正しかったのか?
したたり落ちてく命の
最後の最後の一滴を
コメカミに突きつけてみた
今一度問いかけてみた
僕たちが歩いてきた道は 本当に正しかったのか!



浪江の街の駅前の
ひしゃげたまんまの商店街
パン屋も床屋も雑貨屋も
命の音が聞こえない
全滅していた暮らしの中
壊れた信号機だけが点滅していた
僕はただ立ちつくし空を見上げて泣いた

男は牛たちの乳を泣きながら搾っている
来る日も来る日も毎日
泣きながら乳を搾っている
捨てては搾って搾っては捨て 泣いてる
男は牛舎でつぶやいた
「原発さえなければ・・・」

秋のコスモス畑で
も一度君たちと会いたい
秋のコスモス畑で
も一度君たちと唄いたい
秋のコスモス畑で
君の背中を追いかけたい
請戸の海から昇る朝陽に
も一度抱かれて泳ぎたい


生きたいと叫びながら
消えてった農夫たち
生きたいと叫びながら
消えてった漁師たち
生きたいと叫びながら
消えてったあの時の夕焼け
やせ細った野良牛たちの
瞳をどうやって見つめればいいの

浪江の街の請戸の港
カモメの群れが飛んでる
4本の煙突の向こう
何も知らずに飛んでる
低く垂れこめた真冬の空
ハラハラと白い雪が降ってた

止めてくれ
原発を
止めてくれ
今すぐ
母親から子供を引き裂き
子供から母親を裂く
乳房をくわえる赤子の
瞳をどうやって見つめればいいの

帰りたいなあ
帰りたいなあ
生まれた場所へ
帰りたいなあ
命の音を抱きしめて
浪江のカモメが空を飛んでゆく

カモメよ
飛んでくれ
カモメよ 空高く
高く 高く 高く 高く 高く
飛んでくれ




Android携帯からの投稿
雨が止み 風が泣き 海が揺れ
遠くで聞こえる 君の声
雲が流れ 空を渡り 僕がいて
辿り着くのはいつのこと?

何かを探し当てようと
独りで歩き疲れてみたけれど
しょんぼり うなだれてしまっては
ああ 仕方がないよね

 君に会いたい
 夕焼け色の向こう
 君に会いたい
 君のそばに行きたい





沈みゆく 陽の光り 追いかけて
丘の上 僕は立ち 星を見つけた
やがて来る 明日の朝は希望なのかな?
微笑む月の灯りで 眠ってしまおう

何かを探し当てようと
独りで歩き疲れてみたけれど
理由もなく 涙が出たんじゃ
ああ 仕方がないよね
 
 君に会いたい
 夕焼け色の向こう
 君に会いたい
 君のそばに行きたい



Android携帯からの投稿