生まれた頃に咲くからだろうか梅の花が好きな母を、
父はよく大宰府の梅林に連れて行った。
お石茶屋といったか、園内に在る馴染みの茶屋に電話を掛けては、
花は何分咲きか、見頃はいつか、と尋ねていたように覚える。
その父から、先日行なわれた母の十年目の偲ぶ会のお礼にと、
宝満山という名前の菓子が届いた。
この何とも上品な甘みは、僕らが遠足でヒイヒイ言って登った
修験道の山の印象とは程遠いが、僕の好きな和菓子のひとつだ。
「宝満山」は卵黄を原料にした淡雪羊羹(あわゆきようかん)で、
その風味は茶人の松永安左衛門翁からたいへんほめられたらしい。
「ブランデーをかけるのも美味」とのことで、
梅酒などのアルコールとも甘みが合うらしい。
僕は、夏なんかに冷やして頂くのが好きなのです。
その名も「梅園」という老舗の宝満山、おひとついかがですか?
