先のコラムに書いた鎌倉市スマートシティーの市民対話の一環で、

3月に行われたワークショップで出てきた提案について書きます。

いずれも、SDGs(国連の持続可能な開発目標)に関するものです。

 

私が参加したグループは、かなり活発に議論が進み、

以下3つのテーマについて「価値提案」をまとめることができました。

(1)「ごみを鎌倉で分別してみる体験(3Rステーション)」

(2)「クリーンステーションにICタグを使ってみる」

(3)「駅など公共の場で、困っている方を助ける仕組み」

 

まずは、環境(ごみ分別)に関係する最初の2つについて書いてみます。

 

(1)「ごみを鎌倉で分別してみる体験(3Rステーション)」は、

鎌倉のごみ分別が非常に細かく、時に「頭痛のたね」となる場合もある

ことを逆手に捉え、「楽しく分別しながら、リサイクルは次世代の

地球のためになることを理解してもらう」という提案です。

観光客も市民も対象になります。

 

観光客の場合は、鎌倉市指定の「3Rステーション(仮称)」を作り、

自分で出したごみをそこに持参してもらうようにします。

(3Rとは、Recycle, Re-use, Reduceのことを指しています)

ここには、分別のお手伝いや仕組みについて説明するスタッフを置くなど、

エンターテインメントの要素を入れます。面白がってもらえて協力の輪が

広がれば、「海辺や山からゴミを持ってきてもらえたりするかもしれない」

という、期待も膨らみました(笑)。

 

住民にとっては、自宅近くに設置されているクリーンステーションに

ごみを出しそびれてしまったら、3Rステーションに出すことができるので、

次の回収日まで待つ必要がなくなります。これは、意外に恩恵かも?


(2)「クリーンステーションにICタグを使ってみる」は、

間違って出されたごみが回収されずにクリーンステーションに放置されて

いたら、近隣の人が次の回収日まで保管したりしますが、あまり気持ちの

良いものではありません。

 

そこで、ゴミ袋にICタグをつけて、間違ったゴミを出したらブザーが鳴る

ようにするものです。「懲罰的」ではなくて「ゲーム的」な感覚にするため、

「正解の時には楽し気なメロディーが奏でられる」というでも良いかも

しれません。

 

ICタグは、最近では多くの小売店舗で導入が進んでいて、安いものでは

10円以下といいます。市の有料ゴミ袋に着けるなら、費用は吸収できると

思われますが、ICタグを読み取る装置の方は結構な費用がかかると分かり、

当面は難しいということになりました。でも、発想としては面白いので

いつか実現したら良いですね。

 

次回は、地元鎌倉のIT企業カヤックが運営している「まちのコイン」を

活用する提案について書きます。

 

東水会 自治会長 

菅野 哲央