こんにちは、ゆきです。


さて、前回は体の異常を認め、

検査に行く決心をしたところまでお話ししましたね。


今日は、近所のクリニックで乳がんの検査をした話です。


日頃からお世話になっているクリニックだったので、先生もスタッフの皆様もみんな顔見知り。


「胸にしこりがあるんです」


そう言ったら、先生は「すぐ検査しましょう」と言ってくれました。

本当は予約して出直さなきゃいけないのですが、「早いに越したことないから」とすぐ準備して下さいました。


まず、超音波検査をしました。

後から聞いた話、この時腫瘍と正常組織の境が不明瞭だったため、先生はがんを疑っていたそうです。

ですがその時先生は何も言わず、顔にも出さず、不安を煽るようなことはされませんでした。


「腫瘍の細胞を取って、がん細胞がどうかをみる検査をしようと思うんだけど、いい?」


組織診、細胞診に移りました。

この検査は針生検とも呼ばれています。

大きい注射器みたいなものを胸に当て、腫瘍に向かって一撃。

バチッと、巨大ホチキスのような音がしました。


「うまくいったよ」


先生は一撃で仕留めました。

これを専門機関に送って、結果は後日。


1週間くらいで結果が返ってくるからね」


そう言われて帰宅しました。


翌週、クリニックから電話がかかってきました。


「できるだけ早く、クリニックに来られますか?」


ああ、がんだったんだと思いました。


この電話をとったのは、職場。

昼休憩の時。

自分的には不安でそわそわしていたけれど、後で同僚に聞いたら「いつも通りだったよ」とのこと。

そんな様子で午後も何食わぬ顔を貼り付けて仕事をし、定時で退社。

クリニックへ。


診察室に入って、「体調はどう?」


ああ、やっぱりがんだったんだなと思いました。

先生いつもそんなこと言わないから。


「ゆきちゃん」と、先生。


来ました、告知です。


「この間の検査の結果だけどね、取れた細胞の中にがん細胞がありました。

なので、大きい病院に行って詳しい検査をしてきて欲しいんだ」


驚いたね


そう言って先生は、肩の辺りをぽんぽんしてくれました。


「今気が動転しているところだと思うんだけど、もし本当に乳がんなら、できるだけ早く治療を開始して欲しいんだ。

僕の信頼できる先生がA市とB市にいるんだけど、どっちの病院宛てでお手紙書こうか?」


今すべきことは、紹介状を書いてもらう病院を選ぶこと。

分かってはいるけれど、頭も心もフル回転で、フリーズしていました。


すると先生が、

「これからしばらく通院することになるかもしれない病院だからね。

通いやすさを考えたら、ゆきちゃんのお家から近い方がいいのかな。

どちらの先生も、僕お話ししたことがあるんだ。

信頼できる先生だよ。

だから、ゆきちゃんの好きな方を選んでいいんだよ」


最寄りの病院を選びました。


すると先生は、私が選んだ病院のリーフレットを差し出して、

「まず、この番号に電話して、初診の予約を取ってほしい。

乳腺外科の◯◯先生は、◯曜日と◯曜日が外来の日だから、そのどちらかになると思う。

そうしたらその日はお仕事をお休みして、僕のお手紙を持って、病院に行ってね」


先生はそう言ってくれました。

すごいと思いませんか?

ここまで患者の心情に寄り添い、ここまで丁寧に説明してくれる医師は、初めてでした。

針生検しているからがんであることはほぼ黒なのに、「もし本当に乳がんだったら」と伝えてくれたんです。

そして、今やるべきことを簡略化して伝えてくれる。

言葉は後々忘れてしまうことも考慮し、リーフレットをくれる。

なんてやさしい世界なんだと感動したのを覚えています。


この時私は、28歳。

社会人になって6年目。

お気に入り車を買って、すぐ。

転職して地元に帰還して、すぐ。

そろそろ本気で結婚のこと考えようかな。

そんな時期、私はがん患者になりました。


さて次回は、告知後診察室を出てからのお話しします。


今日もよく生きました。

明日もきっと生きています。

幸せな時間がありますように。


ゆき