賛否両論の口コミがあったので
見るか迷いましたが、
見てみて、私は良かったなと感じます。
⇩予告はこちら。
多くの否定的な口コミに多かったのは
・精神疾患があると心に刺さりすぎて辛い、
・見ていて気だるい感じ
・もっと明るい表現でもいいのでは?
という内容。
たしかに
それも分かるけれど、
この作品の全体を通してのメッセージが
深いはずなのにキラキラして美しい、と感じました。
精神疾患と言われると
なんだか近づきがたいイメージもあるかもしれませんが、
この作品で描かれている趣里さん演じる女性の
心の苦しさって
誰でも共感できるんじゃないかなと思います。
「どうして自分だけうまくできないんだろう」
「色々エネルギーを使って考えたり伝えたりしているのに…」
そういう日々の葛藤は
多少なりともみんなが通過しているはず。
主人公はそれをなにかでごまかすことなく
真正面から向き合っている。
主人公と同棲する彼氏役が菅田将暉さんですが
そんな彼氏役の
彼女に寄り添う姿勢もやさしくて、見ていて癒されます。
趣里さんの演技についても
色々と評論がありますが、
「どことなく生活感のある演技」という表現がまさにぴったりかなと感じます。
背伸びしすぎず
ありのままで率直に演じているのが
とても素敵です。
朝ドラ「ブギウギ」に抜擢されたのもうなづけます。
この映画をおすすめしたいのは、
・心の内面と向き合いたい方
・うつや過眠症だけに限らず心の傷を抱えながらも頑張っている人
・カップルや夫婦の歩み寄り方、理解し合うことに関心がある方
・美しい映像を見たい方
…ほんとは誰にでも見てもらいたいですが。
日常のなかにあるささやかな幸せに気づける映画でした。
主人公のセリフにもありますが
「たった一瞬のおかげで生きている」という
人間の本質に迫っている内容が
この映画のタイトルも相まって
芸術的にも、
文学的にも
美しい作品でした。