日本人の教養1 | 社長力検定「後継者育成塾」

社長力検定「後継者育成塾」

今、詳細がはっきりしている28万社中約18万社が後継者不在

と回答(帝国データバンク)しています。

後継者が欲しい企業は、先ず当ブログに登録してください。





大いに読書に励み、郷土を愛し、

世界へ羽ばたこう!

 

 縄文人と弥生人は、全く異なるゲノム

(遺伝情報)を持つと考えられてきたが、

両者はかなり近い関係にあるようだ。

最初に日本列島に人間が住み着いたのは、

石器などの証拠から約4万年前とされる。

従来、縄文人が大陸から渡来した弥生人と

混血=同化したと考えられてきた。

国立科学博物館長によれば、渡来系の弥生

人は分析結果から縄文系のゲノムを持って

いたと指摘する。極めて近い人種であった

から同化できたと考えられる。今でも皮膚や

言語が異なる異国人との交流に違和感を

覚える人は多い。「彫りの深い顔立ち」の

縄文人は絶滅し、ゲノムの約7割を引き継い

でいるのがアイヌ民族だという。

現代日本人は、縄文人と弥生人が混血した

新しい人種と言える。

 古人骨のコラーゲンによる食生活の分析では、

北海道縄文人は肉食主体、本州縄文人は植物食

が主体になっている。北海道では縄文時代以降

も肉食と毛皮利用の「旧石器的生業体形」が

継続された。

北海道と本州では、「ブラキストン線」と言

われる生態系の境界があることが原因である。

北海道の遺跡からは、異文化の産物が多く

出土している。古墳奈良時代の刀、平安時代

の銅椀や鏡、鎌倉時代以降の漆器、サハリンの

コハク玉、大陸のガラス玉など多種に渡る。

北海道の人たちが手に入れることができたのは、

陸海獣の毛皮との交易だった。農耕を選ばずに

狩猟民を続けたのは、これら文明の利器を手に

する目的があったからだと瀬川拓郎氏は指

摘している。

日本列島南の沖縄も交易を生業にしていた。

アイヌ語も琉球語も日本語に非常に近い。

縄文人と弥生人との混血が現日本人だが、

彼らは混血を好まずに南北に移動したのではないか?

 縄文(時代)土器は、前1万6000年、

青森県大平山本遺跡で発見されている。アジア、

アフリカの9000年前よりもはるかに早い。

水田稲作(弥生時代)は、佐賀県唐津市菜畠遺跡

発見され、水田跡ばかりではなく、農機具も発見

されている。放射性炭素年代年代測定で前10世紀

にさかのぼると考えられている。稲作は、中国伝来

ではなく、日本独自のものだ。世界最初の文明国家

と言えるだろう。

前10世紀頃に北にアイヌ人、南に琉球人が生まれた。

元々は、本州の縄文人たちである。新人類(縄文人と

弥生人との混血)と多少同化しながらも縄文の血にこ

だわった人たちだろう。今で言えば、ガラケーにこだわり、

スマホを使わないタイプの人たちだと筆者は考えている。

 

<平成28年(2016)令和5年(2023)

11月26日・読売新聞>