10年後、食える仕事、食えない仕事(渡邉正裕著)要約3 | 社長力検定「後継者育成塾」

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世界へ羽ばたこう!

グローバル化の波と無縁の者もたくさんいる。現状では、公務員(教師、消防、
警察、各役所の職員…)等、民間でもJR各社など主要な鉄道会社系の正社員
などは、グローバル化の影響は全くない。

「グローバル耐性」が強い仕事、つまり経済のグローバル化が進み、
フラット化した世界においても食べていける仕事とは
どのような条件を兼ね備えた仕事なのか?
すなわち「10年後も食える仕事」について述べたい。

日本には、国内市場が巨大で、1400兆円もの個人金融資産を持った
1億2000万人超の人口がいる。

移民を受け入れなくても今後30年以上は人口1億人を維持すると
推計されている。つまり、日本市場で日本人を相手にするビジネス
ニーズが我々が生きている間は十分に高水準のまま推移するのである。

現在20歳の人が70歳で労働市場からほぼ引退するのは、50年後である。
厚生労働省の推計によると、約50年後の2056年の日本の人口は
約8300万人である。

2017年に25歳の人なら、64歳になるまで1億人の国内市場があるわけだ。

日本語圏での日本市場向けの仕事に就けて、かつ外国人よりも優位に
立つことができれば、十分に食べていけるわけだ。
この前提をもとにグローバル化したなかでも食える仕事の条件を
考えると、おのずと答えは出てくる。

中国人もインド人も10億人単位で存在し、高等教育を受けた優秀な
層が上位1割だとしても、その2国の優秀層だけで、日本人全体の
人口を上回る。
横一線でまともに競争したら、残念ながら勝ち目はない。超優秀な
一部を除いて多くの日本人は失業してしまうだろう。

たとえば、超優秀な中国人が3年で日本語をマスターして朝日新聞の
記者になったとして、日本でスクープをとれるだろうか?

あえて中国人記者に重要な情報を一番最初に話すとは、到底考えられない。
ましてや日本語ネイティブでない以上、名文家として「天声人語」を
書けるようにもなれない。

一方で、たとえば航空会社のパイロットが日本人かインド人かを気
にする乗客はいない。顧客が求めているのは、安全運航と機内サー
ビスに対する適正料金だ。もっとも重要なことは、その会社の飛行
機に事故が起きないことである。

特定の職業においてのみ、生え抜きの日本人というだけで、仕事上で
絶対的な優位に立てるメリットが生じる。

「日本で生まれ育った日本人でないと身につけづらい特殊性」を
本書では「日本人メリット」、「日本人DNA」ともいうべき能力を意味する。

今後、グローバル化が進めば進むほど、この「日本人メリット」の
価値が再認識されるようになるのは確実だ。
日本人メリットが活かせる仕事ならば、マックス1億人と、いきなり70倍も
競争率が下がるからだ