10年後、君たちに仕事はあるか(藤原和博著)要約6~8 | 社長力検定「後継者育成塾」

社長力検定「後継者育成塾」

今、詳細がはっきりしている28万社中約18万社が後継者不在

と回答(帝国データバンク)しています。

後継者が欲しい企業は、先ず当ブログに登録してください。





大いに読書に励み、郷土を愛し、

世界へ羽ばたこう!

 グローバルな人材になるには、どんな条件が必要なんでしょうか?

次の5つの『リテラシー(作法・振る舞い)』が身についている人のことを
「グローバルにも通用する人材」と呼ぶのだろう.

1コミュニケーション・リテラシー(異なる考えを持つ他者と交流しながら自分を成長させること)
2. ロジカルシンキング・リテラシー(常識や前例を疑いながら柔らかく「複眼主義」すること)
3. シミュレーション・リテラシー(アタマのなかでモデルを描き、試行錯誤しながら類推すること)
4. ロールプレイ・リテラシー(他者の立場になり、その考えや思いを想像すること)
5. プレゼンテーション・リテラシー(相手のアイディアを共有するために表現すること)

この5つの要素は、そのまま情報編集力の必要条件でもあるので、情報編集力を作法や
振る舞いとして身につけた人は、グローバル人材なんだとも解釈できるでしょう。

主に教科として学び、知識と技能を身につけて情報処理力側を鍛えますよね。

今後、正解のない問題が多くなる成熟社会が深まれば深まるほど、
思考力・判断力・表現力にかかわるリテラシーが重要になっていきます。

2020年代中に、世の中で必要とされる能力が変化し、
シフトしていき、情報処理力、情報編集力が7:3くらい
になるだろう。

他者とつながるための学習を「コミュニケーション・リテラシー」と
言います。
国語や英語を教科として学ぶのは、こうしたリテラシーを身
につけるためです。

「ロジカルシンキング・リテラシー」を数学の教科として学ぶのは、
論理的に考えられるアタマを育てる準備でもあります。

理科を現象のつながりを実験で試行錯誤しながら推理するための
「シミュレーション・リテラシー」として学びます。これは、起こるだろうなと
勘を働かせる振る舞いのことを言います。

典型的なのは気象予報士の仕事。「高気圧と低気圧がこんな配置になっているから、
前線がこうきて雨が降りますよ」というような頭の働き方のことなんです

 

<社会科>として、

さまざまな立場になって考えをめぐらせたり、演じたりするための
「ロールプレイ・リテラシー」を学習します。

その商品やサービスを必要とする人たちがどんな生活をしていて、どんな考え方
でどう振舞うか、イマジネーションを働かせないと良い仕事はできません。

自分の思い込みだけで商品を作ったり、必要とされていないサービスを追加しても、
相手は喜ばないので無駄になってしまうからです。

面接する側の席にわざと生徒を座らせて、僕自身が応募者を演じて悪い例をやって
みせると、生徒は面接官の立場からだとどう見え、どう感じるか
を体感することができます。

住民生活をロープレできない市長には良い政策は打てないでしょう。

言葉ならピアノの音や声で
情報ならパソコンやスマホで、自分の考えや気持ち、感性を表現する
「プレゼンテーション・リテラシー」に結びつくのだとわかるでしょう。

言葉や文化が違う人たちとアイディアや想いを共有するためには、そのアイディア
や想いを効果的に表現するための「プレゼンテーション・リテラシー」が必須だからです。



 雇われる力のことをエンプロイアビリティと呼びますが、君がこの力を高めたいの
であれば、情報編集力を鍛えなければならない。

知識をため込むのは左の情報処理モード、それに対して意見を表見するのは右の
情報編集モードだからです。

記憶力を鍛えるのは大事なんですが、そのままでは意見が編集されてプレゼンに
結びつくことはありません。情報処理モードから情報編集モードへの
アタマの切り替えが必要なんです。

アクティブ・ラーニングというのは、

情報処理脳から情報編集脳への変換する授業手法です。

「よのなか科」スタディサプリの51講座リスト

・経済編
 ハンバーガー店をつくろう② 一日の売り上げを推理する
 商売繁盛の方程式を考える-流行る店の秘密って何?

・学校編
 英語を公用語にすべきか? -世界と日本の関係を考える
 キミの学校に、いじめはありますか? 「いじめゼロ」は可能か

・仕事編
 仕事の広がりをイメージする 職業の関連図をつくろう
 面接の練習 ズバリ「面接官はどこを見ているか」その秘密教えます

・社会編
 大学教育の未来 キミはなぜ大学にいくの?
 体罰問題 暴力と指導の境界線はどこだろう?

・企業編
 あきらめない- 唯一絶対の「成功法則」は成功するまで続けること
 資金をどう集めるか? 出資を募る「クラウドファンディング」の知恵

              8

 
 情報編集力は勉強しただけで鍛えられるものではない。
物事のつながりについての豊かなイマジネーションを育むには、
遊びの要素が欠かせないからです。

情報処理力と情報編集力の関係は、アタマの回転の速さとアタマ
の柔らかさという対比でもあるのです

だから、10歳までにどれほど遊んだか、がじつは大事なんです。
子供時代に想定外のことにどれほど対処したか、ということ

子供の頃に遊んでいない人は発想が豊かじゃないから「伸びしろ」
がないんです。

遊びが空間認識を鍛えるんです。

鳥瞰図的な世界観は、木に何度も登ったことがないとつきにくい
かもしれません。

図形問題を見た時に、問題を解くカギになる接線や補助線が想像できるか。
円と円があったら、その円同士の接線を見出したり、多角形の
なかにいくつも三角形となる補助線を引く力のことです。

情報編集力の基盤になるのは、こうした子供の頃の遊びが十分にできて
いたかどうかなんです。

保守的な官僚や仕事のできないビジネスパーソンに特徴的なのは、
「遊ぶ」と「戦略性」がないこと。

高級官僚や医者や弁護士などの職種が、小学校の低学年から受験勉強に
追われた人たちに支配されるのは、社会的には非常にリスクが高いと
言えるのではないでしょうか?

受験もゲームのようにとらえることで、情報編集力がつくまたとない
機会に変わることになります。

これを自分でやってみると、相手(大学の教授陣)が考えることをロープレして、
出題される問題を推理(シミュレーション)することになるから
情報編集力がつくんです。

1週間かけて10年分の過去問を解いてみて、傾向を分析します。すると、
10年間1度も出ていないところを、何度も出ているところがわかります。
一度も出ていないところのうち、入試問題にふさわしくないもの
(学説が分かれていて正解を問いかけるのに難がある分野)は今後も
出ないでしょう。
そうではなく、出てもいいのにまだ出ていないところが怪しいわけです。

キャラのある血の通った人間が、試験問題をああでもないこうでもない
と悩みながら作っているのです。これがわかった瞬間、受験はゲームに
変わります。

出題する相手がいる現実に気づけば、出題者をロープレし、どんな問題を
出しそうかをシミュレーションしてみるゲームになりますよね。
出題するボスキャラを倒せ!

教員試験でも、最近は短い時間でロープレを行うことが多くなってきました。
たとえば、面接官が、いじめの対応について学校にクレームを
言いに来た保護者を演じるような試験です。「うちの子が濡れ衣を着せ
られたと家で泣いています。どうしてくれるんですか!」と面接官
演じる保護者が突然怒鳴る。教員志望の応募者がその場でどう対応するか?
突発的な事態への対処能力を見て評価するわけです。