貞観政要・論孝平第16、第3章貞観元年、吏部尚書長孫無忌は、太宗より お召を受けて、宮中に参内した。 うっかりして佩刀をはずさず、腰に付けたまま 東上閤門に入る。宮中から退出してから、警備を している武官が初めて気付いた。 処分をする評議の際、尚書右僕射封徳彛が 「監門校尉が気づかなかったのは、死刑に相当する。 長孫無忌が刀を帯びて宮中に入った罪は、徒刑2年、 罰として納める銅銭が二十斤がよろしい」と言った。 太宗は、その意見に従うことにした。