東大に受かるお子様というのは“やらされる勉強
ではなく自分でやる”という姿勢が徹底している
ということです。そして、そんな自主性を持つ子
の背景にはお母様のコントロール力がとても大き
いと感じます。それは教育ママのようにつきっき
りで勉強をさせているという意味ではなく、子ど
もの気持ちをのせるのがとてもお上手なのです。
●子どもを東大へ合格させた親がしていたこと3つ
1 とにかく子どもの話をよく聴く
中高生になると母親としゃべらない子も出てきますが、
東大合格者のお母様は、自らコミュニケーションをとり、
子どもとの会話を大切にされている方が多かったように
見受けられます。3兄弟を東大に導いた『勉強しろと
絶対言わない子育て』の著者である後藤眞智子さ
んも、食事の時間は濃密に会話をする“集中コミ
ュニケーション”を欠かさなかったと言っています。
その際、子どもの話をよく聴き、反論や説教は一切しな
かったとか。毎日の会話から子どもの様子が把握でき、
ちょっとした変化にも察知できるので、サポートがしやす
くなるようです。ご飯どきに限らず、塾の送迎時や勉強中
の差し入れ時なども、親子のおしゃべりタイムにいいか
もしれませんね。
2 母親も好きなことをして羽を伸ばす
東大へ行った生徒から聞いた話では、親がつきっきりで
勉強を見てくれたり、子どもに合わせた生活形態を送っ
ていらしたお母様というのはあまりいないそうです。むし
ろ、お母様自身も仕事や趣味に没頭していることが多か
ったようです。
『東大脳は12歳までに育てる!』の著者である谷あ
ゆみさんも、『中学高校生の子どもに対して無理に
ペースに合わせず、親は自分の好きなことをしま
しょう』と述べています。
親がつきっきりだと子どもにプレッシャーを与えかねないし、
そもそも親が受験を代わってやることはできません。
親が一生懸命な姿を見せて子どもに、「自分も頑張ろう」
と思わせる自立心を育てるのがいいそうです。
3 「勉強をしなさい」と言わない努力をする
東大生に、子ども時代ついてのアンケートを実施した
ところ、「親に勉強しろと言われたことがない」という
項目に、ほぼ全員がイエスと答えていたという話が
あります。そんなことはないだろうと思われるかもし
れませんが、実際に合格したご家庭からはよく聞
く話です。ある東大生のお母様は、『別に放任をし
ていたわけではありません。勉強をしなさいと言い
たいときも山ほどありました。でも勉強をしなければ
ならないのは自分だと誰よりも本人が一番わかって
いるはずなので、わかりきったことを言って心をか
き乱すのをやめました。それよりも親ができるのは
子どものやり方を信じてあげることと何があっても
味方であるという安心感を伝えることだと思います』。
勉強をしろと言うよりも黙って見守る方が難しいのか
もしれませんが、あえてそうすることで、子どもの信
頼や期待を高めることができるのかもしれません。