秀吉は、平民出身であることから官職に付けなかった。
その為、足利義昭の猶子となり「征夷大将軍」の座を
狙ったが、拒否され断念。
次に近衛前久の猶子となって、関白に就任した。
日本では、古来名門氏族は「源平藤橘」とされて
きたが圧倒的に藤原氏の力が強い。中でも藤原
北家の支流が一大勢力を誇ってきた。近衛家も
この門閥に属する。
日本では、氏素性に恵まれなくとも、実力さえあれば
天下を取ることが可能な柔軟な社会である。身分制度が
厳しい韓国両班制度、インドカースト制度等と異なり、
古くから夢が見ることができる「ジャパニーズドリーム」が
築かれてきた。明治維新にしても戦後の復興にしても
日本の活力は「身分制」社会ではなかったことに大きな
原因がある。秀吉や田中角栄が証明している。