🌸 日本語訳|Marie Claire 2025年12月号

 パク・ソジュン インタビュー全文

表紙:Park Seo Jun


── 強い心を感じます。つらい瞬間もあったはずですが、それでもこの仕事を建設的に続けられる原動力は何でしょうか?
基本的にどんな職業にも大変な部分はあるので、誰がよりつらいと一概には言えないと思います。
僕が演技をする仕事も本当に大変です。 “今日は終わり”と言えるまでは、その日に撮るシーンが頭から離れず、悩みすぎてよく眠れない時もあります。
でも、身体がつらいからといって心まで苦しくなるわけではないんですよね。自分がうまくなるための痛みだから、精神までは荒まないというか。
やり遂げた瞬間の喜びのほうがずっと大きいですし、その感覚のおかげでこの仕事を続けられている気がします。つらいと知りながらも始めて、苦しんで、最後には歓喜を味わう。その過程が繰り返されているんです。


── 喜びが痛みを上回る人を見ると、強さを感じることがあります。パク・ソジュンさんにとって“強さ”とはどこから生まれるのでしょう?
強さ…うーん、主体性でしょうか。主体性がしっかりしていないといけないと思います。
誰かが「これがいいよ」と言った時に、「いや、僕はこっちのほうが好きだよ」と言えることが大事だと思うんです。
あれこれ揺れていると、本来の“自分”がなくなってしまうじゃないですか。流行をただ追うのではなく、自分の好きなものを貫く姿勢ってすごくかっこよく見えるんですよね。
もちろんファッションなどのトレンドは変化が早いのでスタイルに多少の変化はあるけれど、その中で自分の“美意識”を守るのも主体性の一つだと思います。
人間関係や人生への向き合い方も同じですね。


── ご自身を振り返るとどうですか?主体性ははっきりしていると思いますか?
そうだと思います。今日のようにインタビューをしながら自分を見つめ直して気づくこともありますし、知人たちとの会話でも多くを学びます。
“僕はこういう仕事の進め方が好きなんだな”“こういう状況はちょっと苦手なんだな”ということが、ある程度形になってきた気がします。


── 主体性が明確だと、内面の軸を保つのが楽になりますよね。だからこそ、様々な考えを柔軟に受け入れられるのかもしれません。
そうですね。僕が言う主体性は頑固さではないんです。
ある意見を聞いた時に、自分の主体性を基に考えてみて、“これは受け入れるべきだな”と思ったら包容できることも大事だと思っています。
そんな柔軟な人でありたいです。


── 理性ではなく感情の面で、ご自身はどんな人だと感じますか?放送やコンテンツで見ると、感情の波が少なく落ち着いた印象があります。
そう見えると思います。僕はかなり内向的な性格なので、人前に立つより静かにしているほうがずっと楽なんです(笑)。
外から見ると安定しているようでも、中身は不安なほうだと思います。ただ、仕事の経験が増え、人生の時間が積み重なるにつれて、心は少し落ち着いてきました。


── 以前より余裕が生まれたとも言えますね。
はい。20代前半はとても焦っていました。作品の公開日が決まると“早く出てほしい”と気持ちが先走ることもありました。
でも最近は、その待ち時間すらときめきに感じるんです。経験したことのない、新しくて、どう展開するかわからない挑戦に対する恐れも、以前ほど否定的に受け取らなくなりました。
どんなことに対しても、一喜一憂せず、そのまま受け入れられる心構えが少しずつ身についてきた気がします。


── 今回のグラビアのキーワードが “大胆でありながら節制されたもの” でした。話していても、今のパク・ソジュンさんそのものに感じます。日常でも節制の美徳を感じますか?
まだ明確に感じているわけではないですが、余白がなぜ必要なのか、何かをそぎ落とすことがどれほど美しいことなのか、少しずつ学んでいる段階だと思います。
時間が経ち歳を重ねれば、その美徳をもっとはっきり理解できるのではないかと。だから40代がとても楽しみなんです。


── その頃までに、20~30代の作品が積み重なっていくわけですね。デビューからもうすぐ15年ほどになります。
いつの間にそんなに時間が経ったのか分からないですね(笑)。2025年の僕の姿は『経度を待ちながら』に残ると思います。
年初から準備して、年末に公開されるので、このドラマで1年をぎゅっと満たした気分です。
今年の時間がどうか価値あるものになりますように。


── すでに十分価値があると思いますよ。1年分の情熱を注いだ作品ですし。
もちろんです。でも撮影が終わると必ず物足りなさも押し寄せてくるものですから。
今は、最善を尽くした自分を尊重し、広報もしっかりしながら作品の公開を待とうと思っています。
テレビ放送のドラマは『梨泰院クラス』以来5年ぶりなんです。週2回の本放送を待つ楽しさも感じながら、今年を楽しく締めくくりたいです。


── 仕事を離れて、日常のパク・ソジュンとしては2025年の最後をどう過ごしたいですか?
毎年この時期になると挨拶が増えるじゃないですか。“今年のクリスマスと年末は愛する人たちと良い時間を過ごしてくださいね”。
その言葉に込められた温かさがとても好きなんです。
12月になって冬が始まると感じられる、この季節ならではの感性を互いにやり取りできる、そんな年末になればいいなと思います。