GQ Korea 2026年08月号 表紙:ビョン・ウソク
GQ : 最近いつ泣きましたか?
WS : わあ…、いつ泣いたっけ? ちょっと待ってください。(4秒が経過した。)あ、ドラマの撮影中に少し泣きました。シーンを演じながらです。最近泣いたのはその時だと思います。
GQ : 今撮影しているドラマですか?『俺だけレベルアップな件』。
WS : はい、そのシーンで表現しなければならない感情がそういうものだったので。
GQ : アクション満載のファンタジー系ですよね。筋肉痛とか自分の体が思うように動かないとか、肉体的にも涙腺を刺激する要素があったんじゃないかと思ったのですが、まずはシーンの役作りで泣いたんですね。
WS : 幸い筋肉痛のせいではなくて(笑)、アクションは楽しいです。もちろんアクションジャンルだからといってアクションだけをするわけではなく、キャラクターの感情まで表現しなければならないのでそういう部分は難しいですが、その分面白さもあります。
だから僕も少し違った感覚で楽しみながら撮影しています。
GQ : 楽しくやっているようでひとまず安心しました。
WS : そうなんです。僕も不思議でした。「アクション、すごく楽しいな」って。
GQ : 今日はビョン・ウソクの涙について話してみようと思います。
WS : フハハハハハ。
GQ : なんで両目をぎゅっと瞑るんですか?
WS : いえいえ。涙…、ねへへ。
GQ : 今から8歳若かった頃、ビョン・ウソクは自分自身を涙もろい方だと紹介していました。
WS : 僕がそんなこと言いましたか? 涙もろいって!?
GQ : 映画を見ても泣くし、ドラマや映画をたくさん見られませんでした。仕事が増えたので自分の時間を持つのが少し難しくなったんですよね。
WS : ドラマや映画を見ると深く入り込んでしまって、その分感情もエネルギーもたくさん使うじゃないですか。だから最近はあまり見られませんでした。もともと見るのはすごく好きなのに。
GQ : 作品のせいではなく普段はどうですか? 普段も涙が、感情が少し干上がってしまいましたか?
WS : 普段も涙を流すようなポイントがなかった気がします。なぜなら仕事をして家に帰って洗って寝てまた出かけて、そうしているうちに…うーん…
でも「込み上げて泣く」とまではいかなくても、感情に何か揺れが生じたことはあります。一緒に撮影している監督が撮影が終わった後に僕に個別でメッセージを送ってくださったのですが、それを読んだ時にすごく心に響くものがありました。
悲しさの響きではなく、違う種類の響きでした。最近感情が変化したのはそれだと思います。
GQ : 自分の何かモヤモヤしていた部分というか、痒いところを掻いてくれたことで生じた揺れですか?
WS : 作品をうまく作っていけているという話を詳細にしてくださいました。どんな点が良くて、どの部分がこう繋がっているんだという風に。
だから気分が良かったし力が出ました。監督のお言葉を僕がそのままお伝えするのはちょっとアレなんですけど。
GQ : 気分の良い込み上げだったんですね。
WS : そうですね、そういう込み上げでした。
GQ : 視聴者として最近ビョン・ウソクの涙を見る時は…予想できますかね? 『ユ・ジェソクキャンプ』で、最後に別れる時に泣きながら逃げ出したシーン。有名ですよね。
WS : フハハハハ。「ユキャン」の時。そうです。2泊3日がすごく一瞬だったので、現場では見落として通り過ぎてしまったことも多かったと思うのですが、だから放送を見ながら僕も「この時こうだったんだな」と思う瞬間が多かったです。
でも宿泊客の方々と話しながら過ごしたその瞬間が一番強く記憶に残っています。ご飯を食べてそのままテーブルに座ってそれぞれの人生について話し合って、人間的な部分についてお互いずっと問いかけて会話したんです。
GQ : そうですね。この瞬間も覚えているか分かりません。最初の宿泊客のエヨンさんと皿洗いをしている時。
WS : 覚えていますよ。
GQ : その時、夢みたいだ、幸せだというエヨンさんの言葉にウソクさんが込み上げているように見えたんです。目頭が熱くなっているようでもありました。
WS : そうです、そうでした。本当です。
GQ : 本当ですか? なぜですか? 幸せだと言っているのに、なぜ感情が揺れ動いたのですか?
WS : その幸せだという感情が単なる「幸せだ」ではなく、すごく複合的に聞こえたんです。
例えば僕たちが人生を生きる時、仕事に追われたり人に揉まれたり、苦しめられる要素がたくさんあるじゃないですか。
でもそのすべてが消えて、ただこの瞬間、今がすごく幸せなんだと感じられたんです。大変だったという思いが伝わってくるようでした。
「私、最近少し大変だったけれど、今この空間に来て本当に幸せです」というニュアンスのように聞こえました。
だからすごく感謝の気持ちが湧いてきました。僕と一緒にいる空間をそんな風に幸せだと思ってくれることにものすごいありがたみを感じて、そうしながら瞬間的にちょっと込み上げてきました。
GQ : ヒーリングしたくてキャンプに参加したと言っていましたよね? ウソクさんが。ヒーリングが必要な時期でしたか?
WS : そうだった気もするし、何か違うものを探していた気がします。しばらく似たような日常が続いていたので、新しい気分転換が必要だったんですよね。
キャンプだと言うので「それなら何かヒーリングになるのかな?」と思ってヒーリングという言葉を出したのだと思います。
GQ : 気分転換にはなりましたか?
WS : 本当に大変だったのですが、本当にリフレッシュできました。ヒーリングになりました。2泊3日という期間は考えようによってはすごく短いじゃないですか。
僕たちが生きる時間の中では。でもすごくヒーリングになる時間でした。不思議なほどに。
GQ : おかげで私はこのドラマを今さら見ました。『ディア・マイ・フレンズ』。
WS : あ! それ見ましたか? わあ。
GQ : ウソクさんがいつかのインタビューでご自身のデビュー作でもあるけれどすごく良いドラマだから絶対に見てほしいと言っていたのを見て、それなら絶対に見なきゃと思って見ました。
でも当の本人は全16話のうち20分も出ていないって知っていますか?
WS : ハハハハ。そうです、本当です。本当にこれくらいしか出ていません。
GQ : 本当にこれくらいしか出ていないのに、なぜそんなにお勧めしたのですか?
WS : 人と人との関係について深く見せてくれる作品だと思ったからです。ノ・ヒギョン作家の文章がすごく良かったです。
読みながら僕は本当に感動しました。だからお勧めしたかったんです。その次は、やっぱり僕の最初の作品なのでより愛着があります。
それにユン・ヨジョン先生をはじめ先輩方がすごく良くしてくださって、その時の記憶もすごく良かったですし、だからみんなに見てほしいなと、いつも言っていました。
人々の生き様、僕たちの人生がたくさん詰まっていますから。
GQ : それがもう10年前のドラマなんですよね。
WS : はあ、そうなんですよ。時間が本当にあっという間に過ぎます。
GQ : でも今見て良かったと思いました。それだけ時が流れて今になって少し深く理解できるような感覚。
WS : ああ、そういうのありますよね。もし昔見ていたとしてもその時はこんな感じだったけれど、後で見たら全く違う感覚で響いてきたり。本当にそうですよね。
GQ : 10年の間にウソクさんにはどんな変化がありましたか?
WS : 確実に10年前はただその時が良かったのだと思います。もちろん大変な時期も多かったけれど、前だけを見て一生懸命走っていた気がします。今はその時よりもたくさん考えながら仕事をして生きている気がします。
そんな風にちょっと変わったと思います。それと仕事をより愛するようになりました。いや、すごく愛するようになりました。
GQ : 今回の取材を準備しながらウソクさんの昔の動画をたくさん見ました。
WS : すごく多いですよね? 僕が見ても何か色々ありました(笑)。僕も覚えていない動画があるかもしれません。
GQ : 雑談のなかで「昔の僕は何も考えずに生きていた気がします」と言っていましたが、当時のビョン・ウソクには暴走機関車のような勢いがありました。
WS : そうですか? 僕そうでしたか?
GQ : ものすごく情熱に満ちあふれていて、うまくやりたがっているような。
WS : そうです、本当です。全部うまくやりたかったんです。
GQ : それに比べてどんな考えが増えたのですか?
WS : 今も情熱は同じです。でも昔は与えられたものを無条件にやり遂げようとしていたこと、そして今必要なものが何なのかをもう少し鮮明に見ようとしているところが変わったと思います。
GQ : この言葉を覚えていますか? 俳優としての初作品、最初のシーン撮影の時に言われた言葉。
WS : 覚えています(笑)。僕がどっかのインタビューで話しましたっけ?
GQ : 「君、演技初めて?」
WS : そうです。そんなことを言われました。だから心の中で「ハッ」と驚いた記憶があります。
GQ : その時ビョン・ウソクは何と答えたのですか?
WS : ただ(頭を掻きながら笑いながら)「はい、そうです」。