HARPERS BAZAAR 2026年3月号 表紙:ビョン・ウソク

 

バザール: 今回のカバー撮影はミラノ現地で行われましたよね。ビジュアルコンセプトを見たとき、ミラノのあるアパートで起こりそうなさまざまな出来事が混ざり合って思い浮かびました。撮影の感想を聞かせてください。

ビョン・ウソク: ミラノという都市の雰囲気がそのまま溶け込んだ撮影でした。街中で行った撮影では、都市特有のリズムやエネルギーが感じられましたし、中庭に大きな植物が置かれたスタジオ空間も印象的でした。
プラダが持つ落ち着きながらも緊張感のあるムードともよく合っていました。この街で起こりそうなさまざまな場面が自然と思い浮かんだというか。事件がすでに起きたのか、あるいはこれから始まりそうな緊張感を感じながら、その間のどこかに存在する人物だと考えて撮影に臨みました。そうした想像が自然と写真に表れている気がします。

バザール: 韓国に戻ってからも忙しい日々を過ごしていると思います。ウソクさんの今日一日はどんな日でしたか?

ビョン・ウソク: 今は家でインタビューの質問についてじっくり考えながら回答を書いているところです。対面インタビューとは違って、書面インタビューだと質問についてより深く考えたり振り返ったりすることができる気がします。
今日はドラマのアフレコとフィッティングのスケジュールがありました。一日中忙しく動いていたのに、振り返ってみると何をしていたのか分からないほど時間があっという間に過ぎていました。最近はそんな日が多い気がします。充実して過ごしているということですよね?

バザール: 2024年7月号以来、久しぶりに『バザール』のカバーでお会いしました。当時を思い返すと、ドラマ『ソンジェ背負って走れ』の爆発的な人気のあと、あなたを含めて撮影現場のみんなが少し戸惑いながらも興奮していたように感じます。
そのときのインタビューで「振り返るととても良かったのに、その時はちゃんと楽しめなかった時間。今もそうなのではないか、今この瞬間の大切さを実感できていないのではないかと怖い。だから早く気づきたい。この瞬間がどれだけ特別なのか」と話していました。
今はその特別な瞬間を全身で感じる方法を見つけましたか?

ビョン・ウソク: そうですね。当時は本当に実感がありませんでした。すべてが一瞬で起こって、自分がその中でちゃんと立っているのかも分からないくらいでした。
幸せな混乱だったと思います。今も完全に分かったとは言えませんが、以前よりは良くなった気がします。今のありがたい状況を意識的に認識しようとしています。そして心の中でこう思うんです。「後で恋しくなる瞬間だ」と。(笑)

バザール: 以前はタイムズスクエア広告やECLIPSEの音源チャート入りなどを特別な瞬間として挙げていました。最近あなたにとって特別な瞬間はいつですか?

ビョン・ウソク: 最近は違うことが特別に感じられます。今回のドラマ撮影やイベントで、特にファンの応援をたくさんいただきました。
周りのスタッフの方々が「ウソクさんのファンはすごい」「こんなに応援されている俳優と一緒に仕事すると僕たちも力が出る」と言ってくださるんです。
以前はタイムズスクエア広告や音源チャートのような目に見える成果が特別でしたが、今はこうした気持ちの方がより心に響きます。誰かがこんなに熱烈に応援してくれることが、今でも不思議でありがたいです。その気持ちを確認する瞬間一つ一つが、僕にとって一番特別です。

バザール: 以前『バザール』のファッションフィルムで朗読した詩『青春』もよく似合っていましたね。あなたに合う詩を教えてほしいというファッションエディターのSOSに、個人的に好きな作品を提案してくれたんですよね。ファンの反応も熱くて私も興奮した記憶があります。
世の中には若い俳優がたくさんいますが、なぜ人々はあなたを青春と結びつけて見るのでしょうか?

ビョン・ウソク: 僕もよく分かりませんが、やはり作品の影響が大きいのではないでしょうか。僕が演じたキャラクターがとても純粋で情熱的でしたから。
恋にまっすぐで、感情を隠さない。そういうイメージが僕にも重なったのかもしれません。そして僕自身にもまだそういう部分が残っている気がします。
何かをする過程が幸せならそれだけで嬉しいし、新しいことを始めるときはいまだに胸が高鳴ります。そういうところを自然と感じ取ってくださるのではないでしょうか。

バザール: 演技をもっと上手くなりたいと思う気持ちも、あなたの“そういう面”の一つのようです。以前のインタビューで「何より自分に恥ずかしくない演技がしたい。野心や仕事への欲とは少し違う。ただ良くなりたい、上手くなりたい」と話していたのが印象的でした。

ビョン・ウソク: 子どもの頃から、何かをするならちゃんとやりたい性格でした。でも演技は少し違う気がします。終わりがないというか。
どれだけやっても「うまくできた」と言える瞬間に到達するのが難しいんです。だからこそ魅力的でもあります。
僕が表現した感情に誰かが共感して慰められるということが、今でも不思議です。それが僕を努力し続けさせる原動力だと思います。
努力がすべてではないかもしれませんが、ほとんどだと思っています。台本を何十回も読み、キャラクターを作り、似た状況の人物を研究して悩む時間を重ねると、カメラの前で少し自由になれる気がします。

バザール: 以前は「工房(勉強部屋)」で終わった作品を研究するように振り返ると言っていました。最近はそこで何を研究していますか?

ビョン・ウソク: 正直に言うと、最近まで『21世紀大君夫人』の撮影でとても忙しくて、勉強部屋にゆっくり座る時間がありませんでした。
撮影スケジュールが本当にタイトで、台本を読みながらどう表現するか考えていると一日が終わってしまうんです。
過去作を振り返ることも大切ですが、今は撮影中の作品に100%集中することが大事な時期だと思います。勉強部屋には座っていませんが、現場でも車の中でも、いつも勉強部屋に座っているのと同じ時間を過ごしています。(笑)

バザール: 次回作『21世紀大君夫人』と『俺だけレベルアップな件』で新しい飛躍を準備しています。必然的に伴うプレッシャーや不安はどんなものですか?

ビョン・ウソク: たくさんの愛をいただくほど期待も大きくなり、その分失望も大きくなるかもしれないということです。もしその期待に応えられなかったらどうしようという不安があります。
でもその不安や恐れが、僕をもっと努力させる原動力にもなっている気がします。こういう時こそ最善を尽くして、より堂々と作品に向き合おうと思います。

バザール: 偶然にも『21世紀大君夫人』と『俺だけレベルアップな件』はどちらもファンタジー要素のある作品です。このジャンルの魅力は何だと感じましたか?

ビョン・ウソク: ファンタジーは制限がないところが魅力です。現実では不可能な状況をいくらでも作れるので、感情も極限まで高められます。
ただ大事なのは、その中でも現実と同じような感情を作り出すことだと思います。設定はファンタジーでも、キャラクターの感情は本物でなければいけません。
そのバランスを取るのは難しいですが、とても面白いです。想像力が必要な仕事ですね。

バザール: 作品を選ぶ基準は何ですか?ジャンルへの挑戦、作品の完成度、制作陣との相性など、俳優によってさまざまですよね。

ビョン・ウソク: 一番大事なのはキャラクターです。この人物を演じながら新しいことに挑戦できるかどうか。そして作品が伝える物語に意味があるかも考えます。
単に面白いだけではなく、メッセージのある作品をやりたいです。

バザール: 大きく分けると俳優には二つの道があるように思います。あなたの演技に対する姿勢は、職業意識と使命感のどちらに近いですか?

ビョン・ウソク: 両方だと思います。これは僕の仕事ですから、当然プロとしてやらなければなりません。
一緒に働くすべての人のためにも。でも同時に、これは僕にしかできない仕事のようにも感じます。他のことをしても、これほど没頭して情熱を持ってできるだろうかと思うんです。
だから使命感もあると思います。大げさに聞こえるかもしれませんが、この仕事をしながら生きていることがとても幸せです。

バザール: 最初のインタビューのキーワードは「初恋」「夢」「ソンジェ」だった気がします。今のビョン・ウソクを表す3つの言葉は何でしょうか?

ビョン・ウソク: 成長、挑戦、そして真心です。
成長は、俳優としても一人の人間としても自分がずっと成長していると感じるからです。今も進行形です。
新しい作品やキャラクターと絶えずぶつかっているので挑戦でもあります。怖さや不安もありますが、同時にワクワクする気持ちもあって、それが今の僕を表していると思います。
そして最後は真心。真心は僕の中心です。

バザール: 以前も「人を真心で接しよう。これは子どもの頃からの信念です」と話していました。人間関係への信念は今も変わらないようですね?

ビョン・ウソク: 子どもの頃から仕事をして多くの人に会い、その中で信念が強くなりました。今は新しい気づきを得るというより、その信念がより固くなっている感じです。
僕にとって真心はやはり大切です。この仕事も、周りの人も、自分の人生も、真心で向き合いたい。この気持ちだけは絶対に変わらないでほしいと思います。