最終病理結果を聞いて
もう一度ケンジーに確認した。
「生存率は手術してもしなくても同じなんですね?」
「同じです。再発率は手術しなければ数パーセント上がりますが
再発に関してはその時に対応すれば大丈夫です。
(大丈夫です?何が?と思ったがそれは言えない。)
それより
転移が心配です。
転移が、心配です…。」
繰り返したケンジー。
2回目はまるで独り言のような呟きだった。
5年前のステージ1の左乳がん。
検査でなんだか怪しい数値が出たり、腰に変な痛みが出てPET-CTを取ったりしたこともあったが
「ステージ1なので転移の確率は10のうち1です。あまり心配しなくてもいいでしょう。」
常にそう言われてきた私は、実はあまり転移を現実的に考えていなかった。
「万が一」くらいの気持ち。
(↑10に1と言われたことは無視。)
誤解なきように言うのは難しいが
転移の不安と向き合うという事を初めて知った気がしている。
断端陽性が危険因子ということを知らなかった。
胸の中に浸潤癌がある可能性が高い。
その意味を知ってずっと暗い気持ちでいた。
でももう落ち込んでるのはやめた。
今日の放射線日記(THE・唐突)
・じいさん達の早起き攻撃に戦意を喪失、いつもより20分遅く家を出たが終わった時間は同じだった。
・土日を挟んだので線が消えてしまい技師さん達が大変だった。
・じいさんが2人今日で治療終わりなのに新たにばあさんとじいさんが入ってきた。
・今まで照射時のBGMは3回とも「Can you cerebrate?」だったが今日は「愛を込めて花束を」だった。
正直全然celebrateじゃなかったので良かった。
そしてオフィスに行くと職域接種のメールが届いていた。
本社まで行かなくてはいけないが、もしかすると一番早く接種出来るのかもしれない。
映画「時をかける少女」のロケ地でもある尾道の艮神社。
パワーを感じた場所。