6/4に主治医から説明された最終病理結果。



頭と気持ちの整理は今でもついていない。

それは情報が少ないことと、術前にこれでもかと言うほど追加検査を受けたにもかかわらず、確定できる要素が少ないこと。



それでもそろそろ前を向かなくては。


今わからないこともピンと来ないことも、治療をしていくうちにきっと理解できる。



だから今私がやるべきことは





状況を受け入れること。





いつまでもどんよりしているわけにいかない。




ゆっくりと説明しながら白い紙にケンジーが書いた最終病理診断。









そんなに悪い結果ではない。

幾つかの問題を除いては。



最大径15mm

(乳管内病変を含めると40mm)

非連続性の浸潤巣を認める。




当初言われていた5mmのごく小さな浸潤癌。



大きさは左乳がん手術の際にも術前術後で変わることを経験していたのでそこそこ想定していた。

でも追加手術で新しい浸潤癌が見つかり、おそらく温存した乳管内にも浸潤癌が残っているだろうと言われた。


乳癌に対して無知な私は


「もう一度MRI検査をして浸潤癌があるかどうか確認できないのですか?」


と安易な気持ちで聞いた。


「術後の正常ではない細胞をMRIで撮って正しい情報を得ることは出来ません。

どうしてもと言うなら検査しますがその結果は…」


この辺りから、自分が考えているより事態は深刻なのかもしれないと思い始める。


・全摘同時再建

・放射線照射とホルモン療法



この中から治療を決めるのは難しかった。


左乳房に入っているアラガン社製のリコール対象のインプラントをいつまで留置するか、その問題を抱えつつ右乳房の再建方法はどうしたらいいのか。

それに加えて今回の手術を終えて退院後シャワーを初めて浴びた時、手術をしたのにやわらかい乳房が残っている感触。これは私にとっては言葉にできない感動だった。
もう失いたくないと思った。



生存率はどちらも同じ。

再発率は手術をしなければ数パーセントだけ上がる。



考えに考えた結果、もう手術はしない。放射線とホルモン療法でがんばります。ケンジーにきっぱりそう伝えた。


ケンジーは治療法が決まり少しホッとしたのかその日初めて表情が和らいだ。



でもこの後のケンジーの話に


自分の癌に対する認識不足と、今までとは少し違う覚悟が必要な状況になった事に気づき

右乳がん発覚以降もっとも苦しい時間を過ごす事になってしまった。



入院していた時の明るい自分が懐かしい。



長くなるのでいったんここまで。