年末恒例?!
今年読んで、感銘を受けた本
甲乙つけがたく、一冊ではなく三冊ですが、ご紹介させてください♪
今年は、娘のこれからの教育方針を考えるにあたって、「人間としての幸せとは?」「世界レベルでの子育てとは?」といったものに関心が深かった年でした。
ですので、ややボリュウムが多い本が中心ですが、出会えてよかったと思うものばかり。ご参考になれば、嬉しいです^^
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三冊の中で、一番インパクトがあったのがこちら。
サピエンス全史…
タイトルもすごいですが、ヘブライ大学で歴史学を教える著者による、≪人類史に起こった革命≫と≪その理由≫が、非常に分かりやすくまとめられた一冊。
受験用の世界史を覚えるくらいなら、これを徹底的に議論すれば面白いのに、と思います!
実際、感銘を受けすぎたあまり、会話の端にこの話題を挟むので、主人にもお友達にもちょっと引かれたいわくつき。
だって、全然知らなかったんです。
例えば、
人類は、ホモサピエンスだけでなく、それ以外の複数の種が併存していた時代を経て、「ホモサピエンスだけが」生き残ったこと、ご存知ですか?
(乱暴な例えですが、ライオンとチーターとトラがいて、トラだけ生き残った、というようなこと)
その決定的な差異は、
「虚構を信じる力を持ったこと」
というところから、この長編は始まります。
つまり、虚構(神さまも、通貨も)を
信じることで、より大きな集団で、力を合わせることが可能になった。⇒数の力で勝つことができるようになった事こそが、人類を唯一無二の存在にしているということ。
種としての繁栄のものさしは、個々の幸せではなく、個体としての数、というのも、すごく腑に落ちたフレーズです。
かすかに疑問に思っていたあれこれ…「人知の進歩は、人を幸せにするのか」「グローバライズとナショナライズの波は、どこからくるのか」「宗教が何でこんなに力を持つのか」など…知らずに積もっていくそういった物事に、たくさんのヒントを貰えたような気がします。
世界レベルの不安定な情勢の中で、十年後残る職業さえあやふやで、来年戻るワーキングマザー生活だって不安目白押しな自分を俯瞰的に見る、いいきっかけになった一冊です。
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次に、こちらは、タイトルと佇まいになんとなくひかれて手に取った本なのですが、脳神経科医の幼少期の日常生活を書いたもの。
優れた医療エッセイを書いたという著者だけあって、吸い込まれるように、《子供の頃って、世界は知らないことだらけで、その事にどれだけわくわくしたか》を思い出せる本でした。
それだけでなく、著者名からもわかる通り、「最も知的な民族集団」とも言われる、ユダヤ人の子供時代を垣間見れるという点でも、すごく興味深かったです。
だって、家に実験室があって、爆発騒ぎも茶飯事というのですから。。
私が目指す育児指針(それについても、改めて書きたいのですが…)
「子供をわくわくさせて、成長を見守る」
が、詰まったような書。
その軸がぶれそうな時、何度でも手にとりたい一冊になりました。
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最後は、打って変わって、ぼ~っとしたいときに、つい手が伸びた本。
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「日々の丁寧な暮らし」からしか、得られない幸せがぎゅっと詰まっていて、紅茶片手に読むと、ほっと落ち着けます。
堀井さんのパンの本は、十年以上時々作っていて、その度、噛みしめる美味しさを再認識できるのですが、その気持ちが立ち上るような一冊です♪