こういった種類の衝撃を今まで本から受けたことがない、
興味深い本。
「プラダを着た悪魔」のモデルと言われるVOGUE編集長の
バイオグラフィー。インタヴュアー計画の一環で読みました。
一言で言うと、圧巻。
圧倒的な意志の前に、自分も周りも傷つけ続ける性向によってしか
成し遂げられなかった成功。
恐るべきバイタリティ。
これを読んで思ったこと。
彼女はファッションに対する明確なヴィジョンを持ちながら、
どういうわけか、言葉で表現することが極端に苦手だった。
そのために、天性の感と美貌を活かし、男を魅了し続けながら
女の敵を作り続けながら、突風のようにVOGUEの編集長を打ち落としていく。
こういう成功の仕方があることを私は知らなかったと思う。
個人的にも常々思うことだけれど、
女のバイタリティーは人を振り回しがちであり、女の命綱は
「バランス感覚」。
しかし、それを欠いて、周りを従わせるほどの強い意志、というのもあるのだ。
なお、これを読むと、
益々メリル・ストリープが大女優と言われる訳が分かります。
「プラダを着た悪魔」により深みを持たせたい方は、ご一読をお勧めします。
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