Ryotarosのブログ

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今話題沸騰の作家、百田直樹。今回始めて読んでみたが、その読み易さは初めて東野圭吾作品を読んだときと同じような感覚だった。
舞台は瀬戸内海のとある田舎町。高級フレンチ店を商う絶世の美女であるオーナー、美帆には誰も知らない秘密があった。かつてこの街では、その醜い容姿と気狂いな事件を起こしたことからモンスターと呼ばれた。家族からも縁を切られ、東京に出て行くのだが、そこで女性における容姿の重要性を一層突きつけられ、美容整形に意を決する。そこからさまざまな苦難を乗り切り、完璧な美を手にした。再び田舎に戻った美帆はかつて恋心を寄せていた英介を待つ。そしてついに現れる。英介もその美しさに惹かれ、美帆にアプローチをかける。長年の思いを募らせた美帆は感無量になるが、はっと、その矛先が醜い本当の自分「和子」ではないことに気づく。
女性は見た目。これは普遍のものであり、どの時代も変わらない。物語の前半は心理学的要素や歴史の引用もあり、「美」にたいするさまざまな見地を織り交ぜながら主人公和子の報われない境遇に同情を誘う。見にくい自分と美しい女性の人生の対比をこれでもかと言うほど表現している。後半は美帆として美を手に入れた主人公の優越感、そして垣間見れる社会、男性に対する背徳。まるで人間失格の主人公を思い出させるような思いがあった。「美」とは、「幸せ」とは。。このテーマについて深く考えさせられる作品であった。