かつて通った高校では、修学旅行の行き先は沖縄だった。海外でも国内でもいいが、そんなことよりも問題がある。修学旅行なんて行けば、ずっと親しくもないクラスメイトと一緒にいなければならない。
ごくまれに話しかけられた時は話す、という距離感で友人が1人たりともいなかった高校時代の私としては、修学旅行がいかに気まずいものになるかは、想像しただけで悪夢のようだった。
修学旅行の班割りや計画は放課後に行われていたが、私は参加していない。どういう分け方だったのかは知らないが、とりあえず所属先は決まっていたものの、その後の行動計画等を決める話し合いにも参加はしていない。というか、誰と同じ班なのかもほとんど分かっていなかった。
そして、当然ながら修学旅行なんて行くはずもなく、風邪を引いたことにして休んだ。もしも行くようなことになれば、どれだけの心労がたたったか。2泊か3泊か忘れたが、苦行以外の何物でもなかっただろう。
爆笑問題の太田光氏は、高校時代に友達が1人もいないのに修学旅行に行き、途中でまかれてはぐれ、一人で喫茶店に入って読書をしていたというが、修学旅行に行けばそれに近い感じになっていたかもしれない。
修学旅行が高校生活で最大の思い出になるかもしれないことは普通の高校生と同じだったが、私の場合には悪夢のような思い出になるところだった。