新潮45、2000年3月号に「仮面政治家鳩山由紀夫に渡した5千万円のヤミ献金」と題した手記が掲載された。執筆したのは、富士銀行不正融資事件で実刑判決を受けた元リゾート開発会社の社長。
彼によれば1986年から1991年にかけ、ヤミ献金やパーティ券の購入などで約5000万円を鳩山由紀夫に提供したという。
鳩山由紀夫は、「パーティ券300万円分を購入してもらったが、事件発覚後の1991年秋に返却した。それ以外の金銭授受は天地神明に誓ってない」と言明、社長を名誉毀損で告訴。社長も誣告罪で鳩山由紀夫を逆告訴した。
このヤミ献金疑惑に関して、いまだに真相解明はなされていない。そればかりか、新たな疑惑が浮上した。
2009/6/16の朝日新聞は、鳩山由紀夫の政治資金管理団体「友愛政経懇話会」の03~07年の政治資金収支報告書120万円分に5人の物故者の名前がある事実を報じた。
週間新潮2009/7/2号は、報告書にはこの故人献金の他にも献金者捏造、架空住所記載が散見されるとさらなる疑惑を指摘した。
鳩山由紀夫は6月30日、記者会見を開き、「調査で、延べ193件の、虚偽、架空名義の献金、合計2177万円が見つかった。秘書に預けていた鳩山個人の金を会計実務担当の公設秘書が独断で虚偽記載した」と自らの責任を否定した。
が、この説明には納得できない。
友愛政経懇話会の2007年度の収支報告書には、鳩山由紀夫個人からの8000万円の借入金が記載されている。個人の金を秘書に預けたというなら、なぜ従来通り借入金として処理しなかったのか?
虚偽記載された架空献金の原資は、鳩山由紀夫の個人口座から出ている。4年間で2000万円を超える金が引き出されていながら、「気づかなかった」とは奇怪ではないか。
鳩山由紀夫は毎年、この団体に、1000万円近い献金をしているが、なにも秘書に預けていた金から引き出させるという迂遠な方法ではなく、直接、献金すればいいのではないか?そもそも、秘書にあずけていた金とはいったいなんなのか?疑惑は残ったままだ。
(新潮45、2009/9より要約)