私は服装には無頓着なので、洋服はサイズが合って着心地がよければ
それで十分だと思っていました。
そのため、私は洋服にお金をかけません。
安い洋服でも、清潔にしていればそれで良いのです。
生活費に余裕がないことが、そう考える理由かもしれませんね。
しかし、なぜか私は銀行口座をふたつ持っているんです。
ひとつはメガバンク、もうひとつは地方銀行です。
先日、休みの日に買い物に行ったついでに、「口座はまとめたほうがいい」
と思い、あまり使ってないメガバンクの口座の解約手続きに行きました。
口座の残高を確認したところ、千円未満の金額が750円でした。
キャッシュカードで千円単位を全部引き出して、残りはあきらめて
預金通帳と一緒に放棄すれば、面倒な解約手続をしなくても
よかったのですが、750円あればお弁当が買えます。
私はお弁当を買うために、口座の解約をすることにしました。
窓口で口座の解約を申し出ると、1枚の解約用紙を渡され、
日付と口座番号、名前を記入し、印鑑を押して窓口に提出しました。
しばらく座って待っていると、銀行員さんが私のそばにやってきて、
「顔写真の付いた身分証明書を見せてください」と言いました。
きっと、安っぽい服装の私の姿を見て、怪しいと思ったのでしょうね。
私は近くの百貨店の駐車場に車を停めていたため、車の中にある
免許証を取りに戻るには、往復で10分以上かかることを説明しました。
そして、「印鑑と通帳があっても解約できないんですか?」と尋ねると、
「解約の場合は証明書が必要です」と言われ、応じてもらえませんでした。
私は信用してもらえないように感じ、とても悔しく思いました。
仕方がないので、買い物をした百貨店まで行き、急いで免許証を
持って再びその銀行に戻りました。
その時刻は14時55分でした。
私が待っている間に15時になり、店のシャッターが閉まり、
残ったお客は私ひとりになりました。
静かな店内では、銀行員さんたちが黙々と仕事をしていました。
私は閉店後の銀行の中を見るのは初めてで、営業中とはまったく
違った雰囲気が漂っていました。
証明書を求められた私は、何か悪いことをして捕まえられた
ような気持ちになりました。
もしかしたら、私は拾ったバッグの中の通帳と印鑑を持って、
預金を引き出しに来た悪人だと思われたのかもしれません。
なかなか手続きが終わらず、不安は増すばかりでした。
ひとりで待つ私は落ち着かず、ソワソワして早く外に出たいと思いました。
やっとのことで解約手続きを終え、銀行員さんに案内され、
非常口のようなところから外に出ました。
外に出ると、まるで解放されたような気分でした。
ATMは人を見て判断しませんが、銀行員さんは私の姿を見て
不審に思ったのでしょう。
貧乏な私にとって、メガバンクは合わないのかもしれません。
私は帰る途中、コンビニに寄って引き出したお金でお弁当を買い、
家で食べました。
食べ終わった後、鏡で私の姿をじっくり見ました。
情けない姿です、私は銀行にとって、750円の信用もないようです。
以前、会社の先輩に「お前は中身がないんだから、服装だけはきちんとしなさい」
と叱られたのを思い出しました。
やはり、身なりは大切ですね。
今度ボーナスが出たら、少し見栄えのいい洋服を買うことにします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。