毎年毎年メンツが変わるからこそ、生徒達の能力に適応した曲を選ばなくてはいけない。


しかも木管、金管、打楽器、それぞれの能力にぴったり合う曲を見つけなくてはならない。

木管は滑らかに吹けるが金管はハイトーンについて行けてない、木管金管が高いレベルなのに対し打楽器が全然効果的でない。


そんな学校をいくつも見てきた。



どんな難曲を選択してもそのレベルまで引っ張って行ける先生もいる。


しかし、それもほんの一握りだ。
スクールバンドという世界は、当たり前だが毎年毎年面々が変わる。

毎年生徒が入学・卒業を繰り返す、学校という場からしたら至極普通の事である。

しかし、音楽業界で当て嵌めて見れば異常なことなのだ。

トラ(エキストラ奏者)の寄せ集めバンドなら話は別だが、毎年毎年ガラッとメンツが変わるバンドはそうそう無い。
基礎合奏メニューを半分程残していたがその場で終わらせた。


コンクールまで四ヶ月と言ったが、まだ彼らの曲を聞いていなかった。

コンクールでの選曲を間違えてしまえばその時点で終わったと言っても過言ではない。


では正しい選曲とは何か。