十二年間待ちつづけた。

おまえを愛するのに

もう我慢なんかしたくない——。

 

パブリックスクールシリーズの新刊です。

これまでのレビューはこちら。

  やじるし

パブリックスクール -檻の中の王- 、-群れを出た小鳥-

−八年後の王と小鳥− 」「ーツバメと殉教者ー

人気のあるシリーズですが、

私はちょっと苦手意識を持っています。

樋口さんは好きで全部買っていますけど。。。

まぁ、そういうこともあるよね。

なぜ苦手かっていうと、

最初はエドにどこ向いて恋愛してんだ!と憤り、

今度は礼にも同じことを思ってしまった。

だから毎回同じこと書いてるけど、このシリーズ読むと

どこかもやもやしたまま読了ってなっちゃうんですよね。

でも、なんだかんだ言いながら買っているんだから、

結局好きなんだろうか????

 

樋口 美沙緒著「パブリックスクール−ロンドンの蜜月−」

パブリックスクール-ロンドンの蜜月-【初回限定ペーパー付き】 (キャラ文庫) パブリックスクール-ロンドンの蜜月-【初回限定ペーパー付き】 (キャラ文庫)
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二年間の遠距離恋愛が終わり、 ついに恋人の待つイギリスへ──。 名門貴族の御曹司で巨大海運会社CEOのエドと 暮らし始めた礼。 まずは自分の仕事を探そうと、 美術系の面接を受けるものの、結果は全て不採用!! 日本での経験が全く役に立たない 厳しい現実に向き合うことに…!? エドの名前には頼りたくない、 けれど恋人の家名と影響力は大きすぎる── 甘い蜜月と挫折が交錯する同居編!!

 

エドと礼は色々と障害もあったけれど、

それを乗り越えてロンドンで一緒に暮らしていくことに。

これまで礼は日本で美術系出版社の編集者という、

ちょっと特殊というか、出版社でもピンポイント的なところで働いていましたね。

その礼が仕事を辞めてロンドンに来る。

当然同じお仕事をするのだと思っておりましたが、

なかなか就活はうまくいかないのだ。

日本では英語や仏語が話せたり、

パブリックスクール出身でちょっとハイクラスなお友達がいたり、

そういうのは有利に働いたけれど、

英国ではそういうのは有利でもなんでもない。

それよりも、社会人として働いていた5年、何をやってきたのか

それが大事なわけだ。

ことごとく断られ礼も落ち込んでいたんだけど、

唯一礼を雇ってくれたのが、最初、断ったものの

礼がエドの縁者と知り雑用係として採用したギャラリーだった。

このへんがねー、もう意地悪?と言いたくなるような言い分なのよね。

私は礼が何も言い返さないのにもすっごく苛々したのだ。

相手の言い分に一理あったとしても、自分の主張はちゃんとしないと!

何のためのパブリックスクールだったんだ!

でも一番の疑問、私も同じように思ったけれど、

礼は何をしたかったのか?何を求めて出版社に入ったの?

日本で就職した時だって何だって良かったわけじゃないよね?

たまたま受かったのが美術系の出版社で、嫌々やっていたけどってわけじゃないよね。

その中には自分でやりたいこと、発信したいことあったはずじゃないの?

どうしてそれを主張しないのか‥。

自分の美術への見識が足りないと思うのならば、

まずは大学で美術学を学んでからの方がいいのでは。

 

礼の気持ちもわかるのだ。

同じ男性で養ってもらうというのは

どうしても抵抗があるっていうのも。

礼にも矜持があるからね。

それにやっぱり生活する上で充実した生活をしていきたい、

そのためには仕事でちゃんと認められる人になりたい、というのもわかる。

エドにつり合うためにも‥。

そこは全然否定しない。

だけどさ、それは相手が対等であれば(恋人としてじゃなく社会的に)こそ。

どうやってもエドは有名人で名士。

頑なにエドの助けを拒むなら、私は最後まで自力で解決して欲しかった。

結局エドに助けを求めるなら最初から求めてもいいのではないか。

もちろん自分の力でやれるところまでやってみるという努力も必要だし、

だからこそ礼らしいというのもわかる。

だけどエドの力を頼るというのはそんなに悪いこと?

エドの力を借りたって卑屈になる必要はないのだ。

だってエドの力があっても、

結局自分次第でそこで成功するかどうかは決まるのだから。

エドはとっかかりに過ぎないわけだ。

礼のやりたい事に出資をするということは、

結局数多くの芸術家達に出資をすると言うことでもあると思うんだよね。

もっと柔軟に考えてもいいと思うよ。

だけどこの真面目なとこが礼の魅力で、

友人たちが思わず手を貸したくなるところなんだろうな。

 

しかし!

私はロブのやったことに対して

許すかどうかを決められるのは唯一デミアンだけだと思っている。

デミアンのアイディアと作品を自分で盗んでおきながら、

逆に彼を盗作者呼ばわりして、美術会から追い出すような真似をしておきながら、

私はロブを救うことはこれっぽっちも必要ないと今でも思っている。

たとえ同情の余地があろうとも。

世の中の一部でもデミアンが盗作者だろうと疑問を抱いているのなら

それは絶対に許されることではない。

 

こういうことがあるから

いつももやもやして終わるんだよな〜ww

 

今回はエドがめっちゃ裏で心を痛めていた。

ペーパーでは、その心労が伺い知れます。

 

H度ドキドキドキドキ

ストーリー度満月満月満月満月

 

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