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むだばしり第13回

連続web小説

むだばしり


第13回






♪ぽーにょぽーにょぽにょさか…




「はい加地亮です」




「…携帯やからって別にフルネーム名乗らんでもええねで、とりあえずお疲れ様」




「ああ、お疲れ様でした」




「私は何も疲れてへんけどな、ちょっとリヒちゃんが話したがってるし代わるわ」




「はいはい」




「とーと?Guten Tag!」




「Guten Tag!リヒ 試合観てくれたんか?」




「観てへんで」




「そっか」




「ちゃあちゃんに代わるわ」




「はいはい」




「もしもし、テレビには映ってへんかったけど誰とユニフォーム交換したん?もしかしてギグスさん?」




「ああ名前はしらんけど副審の人、何か試合中からすごく息が合うててん」




「…ふーん」







つづく


鈴木隆行さんからの手紙52

みなさんお元気ですか?鈴木です。


実は日本に帰って来ているのでゆったりとジャパンライフを満喫しています。

この間の朝、吉野家に牛丼を食べに行ったところ驚いた事に3杯食べたら1杯がタダになると店員さんが教えてくれました。

お腹がすいていた事もあり勢いよく2杯は食べきったのですが流石に3杯目は手こずりました。

なんとかお茶で流し込み3杯目を平らげる事に成功すると店員さんとお客さん全員からスタンディングオベーションを受けました。

無事に並盛引き換え券 を頂戴しましたが当分牛丼を食べる気が起こりそうにありません。

そして一気に3杯食べる必要が無かった事も判明しました。


そして皆さんにご心配をおかけしている来シーズンですが正直かなり悩みました。

色々な人の意見を聞きました。

友人であるドログバ選手やカカ選手にも連絡を取りましたがシーズン真っ最中という事もあり繋がりませんでした。

そんなこんなで僕なりの結論を出しました。


とりあえず髪は切りません。


何を目指している訳でも無いのですがこれからも自分のインスピレーションに従って生きていこうと思っています。

どうしてもトレーニングの邪魔になるようでしたらまた考えたいと思っています。


それではまた手紙を書きます。



12/11 たかゆき







噛み合わない2トップ⑤

玉田:「早いなあ 今シーズンももうすぐ終わっちゃうんだよね」


巻:「そうだね」


玉田:「今年は結構充実した年だったなあ やっぱり勝ってなんぼだよね」


巻:「・・・そうだね」


玉田:「どうだったの?今年は?」


巻:「・・・良くはなかったよ」


玉田:「ああそうなの?俺結構順調でさあ ズバズバ決まったって感じ?」


巻:「確かによく頑張ってたと思うよ」


玉田:「正直『俺天才?』って何度も思っちゃったしさあ 巻も俺に聞きにきたらよかったのに」


巻:「・・・そうだね」


玉田:「それで順風満帆なこの1年の締めくくりでラスト1戦に全てを注ぎこもうと思ってんだけどさあ」


巻:「うん それは俺も同じだから」


玉田:「ええそうなの?かなり負け込んでるんでしょ?あんまり無理しない方がいいんじゃないの?」


巻:「無理でも何でもするから!絶対に負けられないんだし」


玉田:「あんま力みすぎたらろくな事ないと思うよ だから全然勝てないんだって」


巻:「・・・」


玉田:「で、どうする?最後の一戦は特等席から応援しちゃう?」


巻:「何でだよ!出るよ 何言ってんだよお前」


玉田:「で、出るの? …ぷっ か、かなり受けるんですけど 巻ってチョー面白え」


巻:「・・・何それ?」


玉田:「あっ そういや昔マキバオーって漫画があったよね あんな感じ?あんな感じをイメージしたらいいのかなあ?」


巻:「・・・競馬の事?」


玉田:「えっ 何だと思ってたの?」


巻:「いや別に…」


玉田:「有馬を取ったら飯おごったげるよ」


巻:「いらない」