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★今日のフレーズ:
「偽悪のすすめ 嫌われることが怖くなくなる生き方」(坂上忍/講談社)より
『働かない貧乏ではなく、自分から貧乏になるのはいい経験になります。』(p38)
★解説:
あるセーフティーネット団体を主催する男性は、
自らが支援する相手への理解を深めるために、
実際にホームレス生活を送った時期があるそうです。
それも、会社員として普通に働きながら。
ある朝、男性が寝ているダンボールハウスに、
コンビニおにぎりが投げ込まれました。
誰が投げ込んだのかは不明。
周囲のホームレスたちの元にも、同様におにぎりが。
男性は思いました。
「相手は善意なのだろう。それを責めるつもりはない。
だけど、俺達は野良犬でも動物園の見世物でもない。
誇りも尊厳もある、れっきとした一人の人間なんだ」
訊けば、周囲のホームレスたちも同じ思いでした。
男性はこの経験から、一方的に助けられるだけでなく、
弱者でも互いに力を貸し合い、助け合える仕組みを、
その団体の基本方針に決めました。
やがて、ホームレスも率先してボランティアとなり、
炊き出しなどに協力する組織になったそうです。
相変わらずお金はなく、生活も過酷。
けれど、ささやかでも誰かの力になれる実感ができた。
ホームレスたちの目に、前より光が増したといいます。
★今日の「ちょい足し」サプリ:
その経験は富者も貧者も可能なもの。
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偽悪のすすめ 嫌われることが怖くなくなる生き方 (講談社+α新書) 坂上忍 講談社 2014-01-21
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