8月11日(火)

 

解説・あらすじ

猪瀬直樹によるノンフィクション書籍「昭和16年夏の敗戦」を原案に、かつて日本に実在した機関「総力戦研究所」と日米開戦への流れを描いた人間ドラマ。2025年8月に放送されたNHKスペシャル「シミュレーション 昭和16年夏の敗戦」のドラマパートに約40分の追加シーンを加えた完全版。

1941(昭和16)年4月、真珠湾攻撃の8カ月前。官僚・軍・民間から選りすぐられた若きエリートたちが、内閣総理大臣の直轄機関「総力戦研究所」に招集された。彼らに与えられた任務は、“模擬内閣”を結成して日米が開戦した場合の戦局をシミュレーションし、その結果を内閣に報告すること。宇治田を始めとするメンバーたちは、国家機密レベルのデータを駆使した激烈な議論の末、「日本必敗」という衝撃的な結論にたどり着く。しかしエリートたちが導き出した敗北の予測は、時代が放つ得体の知れない空気にのみこまれていく。

キャストには主人公・宇治田役の池松壮亮をはじめ、仲野太賀、岩田剛典、中村蒼、三浦貴大、國村隼、佐藤隆太、江口洋介、佐藤浩市ら豪華俳優陣が集結。「舟を編む」などの石井裕也が監督・脚本・編集を手がけた。(映画.com)

 

 

 

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世間はお盆休みに入ろうかという今、毎日が夏休みのはずの10さんが忙しい。

いやもう、去年くらいからずっと忙しいのだが。

元々のボランティアから、マンションのカフェクラブ、そして今管理組合の理事も引き受けちゃって、これなら確実に土日が休めた公務員時代より忙しい。

 

この映画も、10さんは去年NHKのドラマで見たらしいけど、映画になったからにはもう一度見たい、と言いつつ忙しくて、今日も午後から夜にかけて予定があるというので朝一で見てきましたのさ。

 

「総力戦研究所」って、朝ドラの『虎に翼』でも主人公寅子の再婚した相手がそこで研究していたという過去を持っていて、戦後もずっと戦争を止められなかったことで苦しんでいましたよね。

小説『地図と拳』にも、それをモデルとした機関が出てきましたし。

陸軍中野学校とか731部隊とか、軍が隠していた事柄が少しずつ明らかになってきているってことなのでしょうか。

 

日本が総力を挙げてアメリカと戦争を行うことにした場合、どこに勝機があるのかを研究するのが、もともとの目的だったはず。

それをお題目に「勝利はわれらに!}と、開戦する予定だった。

 

ところが軍や国の機関、民間の大手企業からえりすぐった頭脳を持っている人たちが必死に日本の勝ち筋を研究した結果、「必敗」ということが明らかになった。

どう頑張っても、勝てない。

でもそれは、あってはならない回答だったので、陸軍は圧力をかけて意に沿ったことを言わせようとするのですが…。

 

海軍は最初から開戦には消極的だったようです。

軍の面子があるので言いませんが、船が足りない。もちろん燃料も。

陸軍はどう考えていたのか本当に謎ですが、兵隊を戦地に運ぶ船すら持っていないんですよ。

 

日露戦争で勝ったことでアメリカとも戦えると映画内で言い放った陸軍ですが、当初満州などの中国内陸部で戦っていたのが徐々に押されて、日本海海戦で終戦ですからね。

ロシアがヨーロッパ戦線の方が大変になったので、とりあえず「や~めた」と言っただけで、賠償金も払わなかったのは学校で習ったとおり。

以前職場の先輩に「日露戦争ってどのへんで戦ってたの?モスクワ辺りまで攻めたの?」って聞かれたけど、全然日本周辺でのロシアからすれば小競り合い程度。

 

でも、今回の映画を観ていて思ったのは、戦争へ突っ走ったのは軍だけではなかったという解釈をするようになったんだなあってこと。

以前だったら「軍が戦争をしたがったから」という描き方をしていたと思うのですが、この映画では、マスコミにあおられたとはいえ、国民もそれを望んだことを描いていました。

 

もちろん「戦争は嫌だ」という人もいたでしょう。

特高に連れ去られたにしても。

「常識的に考えて、戦争を選ぶほど国はバカではない」と思って高をくくっていた人もいたでしょう。

でも、止められなかったんです。

 

勢いがついてしまえば、止めることなんてできないんです。

責任者はいません。

だって「みんな」がそれを望んだのだから。

私たちに「みんなって誰?ちゃんと名前を言ってみなさい」と𠮟る大人はいないのです。

「みんな」は「みんな」だも~んと言い張る子どもばかりの権力者たち。

 

「日本人には大和魂がある!」というのに対して、「ヤンキーにはヤンキー魂があります!」と返したのは爽快でした。

自分の都合と同じくらい相手の都合を考えて、初めて冷静で公正な判断ができるんじゃないのか。

等々、思うところはいろいろあって、却って10さんとはあまり感想を言えていません。

 

北村有起哉演じる近衛文麿が、、生きているのに瞳孔が開いているような、なにも移していない目の演技がすごい!というところで意見の一致をみました。

あと、常々長男と顔が似ていると思っている松田龍平が昭和天皇役で、「とうとう我が子が天皇顔に!」という不敬な喜びに沸いたバカ親です。