4月10日(金)
今月買ってよかったものは食器。
10さんが退職したころ、大量に食器を処分しました。
もう5人家族で食事をすることはないだろう、ということで、夫婦ふたり分と子どもが帰って来たとき用に予備が少し。
ところが、娘が同居することになってサイズもデザインもバラバラの食器を使うはめに。
まあ、5客残していたものも、10さんが割ったりして揃わなくなったりしているのですが。
もう食器は増やさないでおこうと思ったのですが、買っちゃいました。
ガラスの器は100均で4客。
光の当たり具合で色が変わる、なかなか楽しい器です。
猫の銘々皿は生協で。
「絶対割らないでね」と10さんには言っておりますが、形あるものいつかは…ですよね。
覚悟はしておきます。
本日の読書:氷の華 天野節子
カバー裏より
『専業主婦の恭子は、夫の子供を身籠ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ。』
なんと、60歳でのデビュー作品。
しかも、自費出版で刊行されたものが大手出版社から再度刊行されたものだそうです。
作者の執念のすごさが、この作品の登場人物の執念に受けつがれているのかもしれません。
早くに両親を亡くしてはいるが、遺産と叔父の保護で何不自由ない生活をしている専業主婦の恭子。
夫の隆之は叔父が役員をしている会社で、出世頭の高給取り。
悩みがないわけではないけれど、人に弱みを見せたくないというプライドの高さから、毎日を優雅に華やかに過ごしていた。
そんな時、隆之の愛人だという女から電話が来る。
恭子の唯一の悩みは、不妊症であることなのだが、そのことをあざ笑う声に殺意を覚え、頭の回転の速い恭子は素早く完全犯罪を目論むのだが…。
犯人である恭子の視点で書かれている倒叙の部分と、戸田刑事が犯人を追う本格ミステリの部分があるのだが、倒叙の部分がとにかく面白い。
追い詰められても、プライドを捨てることのない恭子。
プライドが高いだけあって、あきらめが早い時もあるのだけれど、みじめな姿をさらすわけにはいかないという思いが最強。
恭子が逃げ切ったと思えば、戸田が彼女を追い詰め、しかし新たな事実が判明するとまたもや状況は恭子に有利に…と二転三転する展開にワクワクが止まらない。
めちゃくちゃ面白かった。
でも、不満もある。
戸田の捜査が一方的過ぎること。
最初から女性の犯行と考え、恭子を容疑者に決めてからは、違法捜査も辞さない。
普通これでは公判を維持できないと思うのだが、恭子のプライドの高さがこの場合戸田に有利に働いた。
でも、令状なしに勝手に庭を調べたり、髪の毛を持って帰ったりしちゃだめよ。
もうひとつ。
たった数時間で完全犯罪を行うための準備をぬかりなくできるくらい頭の回転が速いのに、たった数時間で殺意を実行してしまう浅はかさという矛盾。
それは彼女のプライドの高さゆえ、とのことだけど、私としてはどうも整合性が取れない気がした。
私だったら、もっとねちねちと周辺調査して、最も相手に衝撃を与えるような手段を考えると思うがなあ。
肝心のところだけが突発的というのが、ちょっと…。
そして最後の一撃を与えた彼女の家庭状況は、偶然以外の何物でもない。
そのような状況になるのもずいぶん作品的に都合のいい成り行きだし、実際問題として共働きだったんなら貯金くらいあるんじゃないの?って思ったわ。
いや、文句を書いてますが、本当に面白かったのは事実です。


