1月24日(土)
今日、警察が我が家に来ました。
インターホンが鳴ったので出ると、「○○さんのお宅で間違いないですか?」と、紺のジャンパーを着た人が言う。
「はい」というと、「○○さんのお宅で、10さんがお住まいということでいいですか?」…「はい」
「駅前交番の者なんですけど、住民の名簿に10さんの名前しかないものですから、同居の方の名前を教えてもらっていいですか?」…「今、ここで、ですか?」
だって、警察の人の後ろにマンションの人の出入りが見えるのです。
そこで家族の名前を言えって、マジで?
「あ…ここじゃなくて、そちらに伺った方がいいですか?」…「はい」
「じゃあ、鍵を開けていただけますか?」
結構人の出入りがあったのでドアは開いていたように見えたけど、一応鍵を開けてマンション内に入っていただきました。
娘も「今のどういうこと?大丈夫なの?」と不安顔。
とりあえず娘はかくして、ピンポーンの音で玄関のドアを開けました。ドキドキ。
再び「交番の者なんですけど、同居の方のお名前を…」…「一応住民票を届けてあるんですけど…」
「警察にですか?」「いや、まさか!役所にです」「役所と警察では組織が違うので、うちには来ないんですよね」
「同居者名簿はマンションの管理人さんにも提出しているんですけれど…」
「管理人さんからは、このご時世個人情報なので…と断られているんですよ」
それはナイスだ、管理人さん。その対応は正しい。
だとすると、交番でなぜ10さんの名前だけは把握しているのか?
10さんが一人暮らしの時に答えていたのかもしれないけれど、本人不在につき確認できず。
この期に及んでもまだ警察手帳を見せてもらってないのだが、交番のおまわりさんは警察手帳を持っていないのか?
それとも平常時は、めったやたらと警察手帳を出さないものなのか?
こちらから「身分を証明するものを出してください」と言って、極めて本物らしいまがい物を出されても困るので、どうしたらよいか悩む。
そういう名簿を交番が持っていることは知っている。
でも、何のためにそのような名簿を作っているのか?
「事件や事故が遭ったとき、この家に誰が、何人が住んでいるのかわかると、捜査や連絡がしやすいですし」
…その時こそ、管理人さんに聞いてもらえばいいのでは?と思いつつなおも逡巡していると
「強制ではないので、無理に答えていただかなくて結構ですよ。では」と帰って行かれました。
マンションなので、警察に届けなくてもなんとかなると思うんですよ。
例えば最近火事が多いですが、この家に何歳くらいの人が何人住んでいるかがわかっているのといないのとでは、事故後の調査も違ってくると思うので。
町内会に入っていなくてご近所づきあいもしていない一戸建ての方は、その辺どうなるのかはわかりませんが、マンションなのでなんとかなる、はず。
でも、警察に協力するのはやぶさかではないのです。
ただ、今回の場合、どうするのが正解だったのか、家族会議を開いてみてもわかりませんでした。
交番のおまわりさんも大変だなあ。
本日の読書:運命のコイン 上 ジェフリー・アーチャー
カバー裏より
『1968年、ソ連。前途有望な青年アレクサンドルは同級生ウラジーミルの讒言によって父親を当局に惨殺され、母エレーナと共に国を捨てる決意をした。表が出たらアメリカ、裏ならイギリスへ。二人は運命を1枚のコインに委ねた――アレクサンドルの明晰な頭脳とエレーナの卓越した料理の腕前で、新天地でも確固たる基盤を築いていく母子。だが、冷酷なソ連の影は常に周囲にまとわりついていた。』
大学進学を控えたソ連の青年アレクサンドルは、職場に組合を作ろうとした父が当局に殺されたため、母親のエレーナと共に亡命することにした。
亡命先はコインが決める。
表が出たらアメリカで、裏が出たらイギリス。
さて、彼らの運命はどちらに…。
冷戦時代を舞台に、自由の国に逃れた青年がどう生きていくのか。
サッカーの試合のチケットが欲しいというだけの理由でアレクサンドルの父親を密告したのは、アレクサンドルの友人ウラジーミル。
当初は『モンテ・クリスト伯』のような復習ものかと思ったのだけど、どうも違うようだ。
イギリスに亡命した場合とアメリカに亡命した場合、両方の運命が交互に語られる。
イギリスではサーシャ、アメリカではアレックスと呼ばれているので、ややこしくはあるが混乱はしない。
イギリスに亡命したサーシャは、密航船のレストランで母と共に働き、乗客であるレストランのオーナーが亡命後の保証人になってくれ、家とエレーナの職場を提供される。
サーシャは学問を第一にしながらも、親友や恋人に恵まれ、ケンブリッジ大学を卒業したら政治家になろうとするところまで。
アメリカに亡命したアレックスは、密航船のコックに全財産を処分され、エレーナともども体一つで亡命することになる。
船からの脱出を手助けしてくれた乗客は、しばらくの間、間借りさせてくれ、エレーナの仕事を探してくれた。
アレックスは学校に通い、母の強い要望で大学を目指すが、それよりも商売をして金儲けをする方に魅力を感じている。
なんとか大学に進学したものの、徴兵されベトナムへ送り込まれた。
帰還すると、商売は破産寸前、恋人は別人と結婚し、再起を期した途端に詐欺に遭い…というところまで。
どちらも波瀾万丈で、続きが気になってしょうがない。
コインの裏表のアレクサンドルの運命がどうなるのか。
どちらかが成功でどちらかが失敗ということにはならないような気が、今のところしている。
どちらを選んでもハッピーエンドか、どちらにしてもバッドエンドか。
どちらにもちょろちょろと見え隠れするソ連の影がちょっと怖い。
敵と思える人はたいてい敵のままだが、味方と思える人が裏切らない保証はないので、ずーっと気が張り詰めたままの読書だった。
