1月2日(金)
昨年の秋口から、『本好きの下剋上』をめっちゃコミックで読んでいます。
でも、一日無料で読めるページってものすごく短いの。
2~3分もあれば終わっちゃう。
次々に難問が襲いかかるので、続きが気になる。
一気に読みたい。
これは、図書館司書として就職する日に交通事故に遭い、本が高価な貴族しか持てない持ち物である世界に転生した主人公が、なんとか本を読むために奮闘する話なの。
「本がないなら、作ればいいじゃないの」という話なんですが、紙の作り方、インクの作り方、本の綴じ方…司書だからってわからんでしょ、普通。
でも、主人公は知ってるの。
でもでも、知ってるからって作れるわけじゃなくて、材料を集めたり人手を募ったりいろいろあって…面白い。
いつか絶対に原作読もうと思いつつ、毎日無料分をコツコツ読んでおります。
ああ、じれったい。
『本好きの下剋上』も載せている、「読みたい本リスト」を更新しました。
昨年は1285冊からスタートして、1091冊で終了。
なんとリストから194冊読めました。
今年は42冊を追加して、1133冊からスタートします。
昨年のペースで行けば1000冊を切るのも夢ではない。
とりあえず今日1冊読んだから、残りは1132冊。
先は長い…。
本日の読書:蘇我の娘の古事記(ふることぶみ) 周防柳
Amazonより
『『古事記』の作者は誰だ?壬甲の乱を舞台に、古代史最大の謎に挑む、本年度いち押しの本はこれだ!現代語訳『古事記』より遥かに面白い力作。――角川春樹/許されぬ恋、王位継承の争い……激動の時代をみずみずしく描く、書き下ろし長篇小説!』
いや~、面白かったです。
蘇我の娘ってあったから、てっきり刀自古のことかと思ったら違ってたけど。
厩戸‐蘇我氏が国史を編纂していたけれども、乙巳の変で失われたというのは聞いたことがある。
物語は乙巳の変で蘇我入鹿が殺され、蝦夷がその屋敷を焼き払ったただ中で、国史の編纂を手伝っていた船恵尺(ふねのえさか)が、持ちうる限りの巻物を持ち出して国史編纂室から逃げ出したところから始まる。
実はその時恵尺は、生まれたばかりの入鹿の娘を救出し、自分の子どもとして育てていた。
それは裏切りを持ちかけた中大兄に知られてはならない、恵尺の旧主への恩返しだった。
入鹿の娘・コダマの話ではあるのだけれど、ストーリーが進むと、蘇我の娘というにはちょっと遠いことがわかり、タイトルに偽りなしと言えるかは微妙。
でも、常々疑問だった、皇極天皇の眼前で入鹿が惨殺されたのに、中大兄にお咎めなしであることの理由は納得できた。
それでも、天皇の前に武器を持って現れることと、死と血の穢れを考えると、お咎めなしはやっぱり不自然なんだよね。
反対するものは容赦なく切り捨て、中央集権国家をつくるために強権をふるう中大兄。
国史の編纂などの悠長なことをしている暇などない。
遷都をするたびに、戦をするたびに、人々は集められ土地は踏みにじられる。
コダマは、何も知らされずに恵尺の娘としてのびのびと育てられる。
ただ、目が不自由で、その代わり優れた耳と記憶力を持つ。
コダマが喜ぶから、恵尺は土地の昔話や神話などを語るものを呼んでは、コダマや息子のヤマドリに聞かせ、それをコダマは片端から覚えていくのだった。
誰にも知られてはならないコダマの秘密(入鹿の娘であること)のために、船の一族は時の政権に逆らうことができず、恵尺も後を継いだヤマドリも時代の流れに翻弄される。
コダマを守ることが一族の安寧につながると信じて。
一部、正史とは違う出来事に含みを持たせつつも、天武天皇の世に代わり、国史の編纂が行われる。
作品はもっとコダマに沿った話なんだけど、あんまり書くとネタバレになってしまうのでもどかしい。
章と章の間に、コダマが幼いころに聞いた神話や土地の昔話が差し挟まれていて、それを読むと古事記の中のエピソードがいくつかわかるようになっている。
そして、その積み重ねが最後に生きてくるわけさ。
思った以上に実在の人物が登場し、ものすごく史料を読み込んでいることがわかる。
乙巳の変についても、事実とは違うだろうけど納得できる説ではあった。
ただひとつ、そうすると入鹿がなぜ山背大兄王を殺したのかは、説得力に欠ける。
山背大兄王が仏教に傾倒して反蘇我だったから、というのが作中の理由だけど、それはない。
父である厩戸皇子の影響で仏教に傾倒していたかもしれないけれど、母である刀自古は蘇我馬子の娘なのだから、反蘇我はないだろう。
母の実家から相当なバックアップは常日頃からあったと思うもの。
山背大兄王の殺害理由も、古代の謎の一つよな。

