9月1日(月)

7月の猛暑が少しだけ落ち着き、でも暑い日は続いているので外出はできない。
そんな8月でしたので、あれだけ20冊の壁の高さを嘆いていたのに、なんということでしょう、26冊も読んじゃった。

これからはまた外出する機会も増えてくるでしょうから、このペースで読むことはないと思いますが、まあぼちぼち読み続けられればいいですなあ。

★5つは4冊。

『空をこえて七星のかなた』
私は加納朋子に甘すぎるのだろうか。
でもさ、だってさ、好きなんだもん。
甘いかもしれないけれど、甘ったるくはない。
その加減が好きなんだろうなあ。

『ペッパーズ・ゴースト』
逆に伊坂幸太郎に対しては、好きすぎて辛めの点数になりがち。
彼ならもっと面白い作品を作り出せるはずだ!と思うから。
でもこの作品に関しては、最高傑作だとは思わないけれど、私の好きが盛りだくさんで、★5つしか考えられなかった。

『センス・オブ・ワンダー』
大切なことを、これほど美しい言葉で伝えることができるだろうか。
愛し、慈しみ、敬い、尊ぶ。
そこから生まれる自然への畏敬。
そして幼い子どもと言えども、ともに地球という環境で生きる仲間への共感。

『ザリガニの鳴くところ』
1960年代、70年代のアメリカを舞台にした小説を読むと、どうしようもなく胸がふさがれる思いがすることがある。
テレビドラマや映画で見るアメリカと、小説の中のアメリカの乖離。
たった一人で生きるしかなかった少女が、どんな人生を送るのか。
そう簡単に幸せに離れないだろうと思いながらも、ページを繰る手が止まらなかった。

8月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:8991
ナイス数:865


プリンセス・ダイアリープリンセス・ダイアリー感想
ニューヨークに住むミアは、身長が175センチあり胸がぺったんこ、そして数学が苦手なことが悩みの種の、ごくごく普通の女子高生。ところがパパがガンに罹り、その治療で今後子どもを作ることが不可能となった。ミアは知らなかったが、実はパパは普通の政治家ではなく、ジェノヴィアの大公(プリンス)だったのだ。プリンセスが書く日記ということですが、実際には普通の女子高生の日記なので、読んでいて『ブリジッド・ジョーンズの日記』の女子高生版です。まあ、なんというか姦しい。シリーズものなので、今後の成長を楽しみに読みます。★★★★☆
読了日:08月01日 著者:メグ キャボット

52ヘルツのクジラたち (中公文庫 ま 55-1)52ヘルツのクジラたち (中公文庫 ま 55-1)感想
亡き祖母が遺した九州の海が見える高台の家に、一人越してきた貴瑚。シングルマザーだった母が新しく作った家族の中に、彼女の居場所はなかった。ずっと。高校を卒業してから、難病に倒れた義父の看病と家事をこなす貴瑚。心が極限まで追いつめられた時、中学時代の親友の美晴と、彼女の同僚のアンさんと出会い、家族との係わり立つことができた。そして、ゆっくりと時間をかけて働きながら一人で暮らしていけるようになったのだが。作中の人物の誰も言わないからここに書くけど、第二の人生の破綻は貴瑚のせいではない。これは祈りの本だ。★★★★☆
読了日:08月02日 著者:町田 そのこ

犬がいた季節 (双葉文庫 い 64-01)犬がいた季節 (双葉文庫 い 64-01)感想
三重県にある公立高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。里親を探すも見つからず、学校で飼うことになる。コ―シローと名付けられたその犬と、生徒たちの姿を3年ごとに定点観測しながら緩くつながる連作短編集。最後の『犬がいた季節』だけはすでにコ―シローはいなくて、創立100周年記念行事に集う元生徒たちが、その後の彼らの姿を教えてくれる、という構成。創立100周年記念日式典で再会した彼らのこれからを、きっとコ―シローはしっぽを振って応援してくれると思う。★★★★☆
読了日:08月03日 著者:伊吹 有喜

空をこえて七星のかなた空をこえて七星のかなた感想
収録作品の数が7つだったので、星の話が7つでこの本のタイトルになったのか、と思った。でも『木星荘のヴィーナス』を読んだとき、これは『箱庭に降る星は』の続編であることに気がついた。頭が良くて行動力があって美人でお人好しな金江さんは、絶対に副会長だ!なんでも治す医者になりたい。宇宙飛行士においらはなるよ。短編ごとに小さなミステリ仕立てにはなっている。でも読み進めると次々に作品ごとの繋がりが見えてきて、全体像がわかったら、これは私の大好きな、自分の足で立って自分の頭で考える強くて賢い女の子の話だった。★★★★★
読了日:08月04日 著者:加納 朋子

先生、頭突き中のヤギが尻尾で笑っています! ―鳥取環境大学の森の人間動物行動学先生、頭突き中のヤギが尻尾で笑っています! ―鳥取環境大学の森の人間動物行動学感想
今回の白眉はモモンガでしょう。育児中に不慮の事故で亡くなった母モモンガに代わり、生後間もない子モモンガ3匹を育てることになった小林先生。その苦労は、そして創意工夫は本書を読んでもらうとして、ふんだんに差し挟まれる子モモンガの写真が愛くるしすぎてたまらん。あと、たった一枚あったヤマネの写真もよい。目も含めて全体にきゅうっとしているの。今回は写真を見ながらニコニコにまにま時間増量です。よく考えたら、今回は蛇とか虫とかそんなのがないからだ!やはり足は2本ないし4本がよいと思われる。★★★★☆
読了日:08月05日 著者:小林 朋道

女の子の謎を解く女の子の謎を解く感想
『女の子の謎を解く』なんと魅力的なタイトルではないですか。しかし、読んだ感想は「うーん…」。女の子についての本ってわけでもなかったな。私が読んだ本は2021年の発行の初版だったけど、2024年の8月にカバーデザインが変わって、タイトルがめっちゃ小さな文字になりました。いろんな考え方、感じ方があっていいと思うけれど、この本を読んで気になったのは、謎の答えが先にあって、それに寄せて本を見繕っている感じがすごくすること。働いていた時の方が本が読めていた私は、もしかすると彼女の本とは相性が悪いのかもしれない。★★★☆☆
読了日:08月06日 著者:三宅香帆

月人壮士 (中公文庫 さ 74-3)月人壮士 (中公文庫 さ 74-3)感想
これは、読む人を相当選ぶ小説だ。中臣家の三男継麻呂と道鏡が橘諸兄に呼び出され、天皇は死に際して遺詔(遺言のようなもの)を残さなかったか探れ、と命じられます。聖武天皇と言えば、仏教に深く帰依されて、全国に国分寺を建立し、奈良の大仏を建立した天皇です。おかげさまで国庫がすっからかんになり、庶民の暮らしは困窮したのですが。骨肉の争いが絶えることがなかった奈良時代の物語は、上手の手にかかれば実にワクワクするものになる。奈良時代好きとしては、ありがとう!澤田瞳子先生!という感じなのだが、さすがに万人向けではない。★★★★☆
読了日:08月07日 著者:澤田 瞳子

ペッパーズ・ゴースト (朝日文庫)ペッパーズ・ゴースト (朝日文庫)感想
帯に「そうだ、こういうのが読みたかったんだ」と書いてあったが、まさに、それな。不穏で、理不尽で、極めて暴力的で、軽妙洒脱。視点となる側の人物はみんな、切ないくらいに真っ当で真摯。ストーリーは大きく分けて二つ。ひとつは、猫虐待動画(猫を地獄に送る会)を視聴し、煽る人たち(通称「ネコジゴ」)を追うネコジゴ・ハンターの話。もうひとつは、飛沫感染により他人の明日がちょっとだけ見える中学教師の檀の話。ちょいちょい過去作が思い出される設定・構成・シーンがある。なんだよこれ、私の好きな伊坂幸太郎の詰め合わせじゃないか。★★★★★
読了日:08月08日 著者:伊坂 幸太郎

創竜伝6染血の夢創竜伝6染血の夢感想
久しぶりに続きを読んだので、一瞬舞台がアメリカであることに驚いたけれど、舞台がどこであれ売られた喧嘩はきっちり返すのが竜童家の四兄弟である。セントルイスからレーザー砲をシカゴのホテルに向けて撃った場合、地球が球体であることは影響しないのだろうか?という、私には解明できない謎とともに、そんな無体なことを平然と行うクラーク。ちょっと常軌を逸してる。日本の政治家や経済人に対する遠慮のない罵詈雑言は相変わらず面白いのだけど、30年以上前に書かれたこの作品での罵詈雑言が、まったく色あせていない日本の現状。やれやれ。★★★★☆
読了日:08月10日 著者:田中芳樹

BANANA FISH (11) (小学館文庫 よA 21)BANANA FISH (11) (小学館文庫 よA 21)感想
どうも私は鈍いので、あんまりBLを気にしないで読んでいたのだけど、最後は思いっきりお互いの気持ちを素直に吐露していたね。でもそれはやっぱりBLではなく、英二のアッシュへの気持ちは博愛の深いやつ。圧倒的強者のアッシュの中にある子どもの部分を感じることができた英二。アッシュは…BANANA FISHさえなかったら、兄が普通に戦士または無事に帰還していたら、英二のようにいきたかったのではないか。多少やんちゃをすることがあっても、他人の善意を無条件で信じることのできる生活。最後の数ページの衝撃たるや!
読了日:08月10日 著者:吉田 秋生

すっぴん魂 愛印 (文春文庫)すっぴん魂 愛印 (文春文庫)感想
さすがに強いエピソードも尽きたのか、それほどびっくりする話はなかった。そして、実名で出てくる有名人が増えたのはなんでだろう?さて、今回ちょっと気になったのは、エステに集うおばあちゃんたち。おばさんならまだ、今の美貌と若さを保つためという理由が思いつくけど、おばあちゃん?
と思ったら、「死化粧のノリが良くなるために」という、結構切実な理由から。そうか…そろそろ私も考えなくてはいけない事か…。友人の母君も、入院する前に入れ墨で眉を描いた、と言っていたな。とりあえず75歳を越えたら考えてみよう。覚えてたらな。★★★★☆
読了日:08月11日 著者:室井 滋

QED ~flumen~ 九段坂の春 (講談社文庫 た 88-22)QED ~flumen~ 九段坂の春 (講談社文庫 た 88-22)感想
QEDメンバーの、それぞれの学生時代に起きた事件とその解明。単純にそれだけ、のはずがない。年代も場所も違うそれぞれの事件が、読み進めると見え隠れする共通する人物。偶然というにはあまりに重なり合いすれ違う人々。これが「縁」というものなのだろう。そして解説を読むともう一つ仕掛けがあったらしい。三島由紀夫の『豊饒の海』の構造をモチーフにした、オマージュになっているらしい。残念ながら私は『春の雪』までしか読んでいないのでわからなかったし、今もピンとは来ていないのだけど。★★★★☆
読了日:08月12日 著者:高田 崇史

マーフィの呪い (ハヤカワ文庫 FT ア 1-12 魔法の国ザンス 12)マーフィの呪い (ハヤカワ文庫 FT ア 1-12 魔法の国ザンス 12)感想
なぜグレイはマンダニア人にもかかわらず魔法を使えるのか?ハンフリーはどこにいて、何をしているのか?ザンスの王女であるアイビィとマンダニア人のグレイは結婚できるのか?いろいろな謎を孕みつつ、物語は進む。今回痛切に思ったのは、何が伏線になっているのかわからないから、流し読みは厳禁だなということ。一作一作ハッピーエンドで終わるけれど、ドルフの婚約者問題は解決していないし、相変わらずザンスにハンフリーは戻ってきていない。まだ先は長いなあ。★★★★☆
読了日:08月14日 著者:ピアズ アンソニイ

プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇感想
母の妊娠、母の再婚に伴う結婚式の攻防、田舎から出てきたイケメンのいとこ、ミアに届いた匿名のラブレターが主な出来事。10代の女の子にとって、母の妊娠(しかもシングルマザーの!)って、とてつもない大事件だと思うけど、意外とこれがするっと受け入れられるのは、アメリカだから?さて、ラブレターの件は、誰が出したかは最後まで分からないけれど、誰からもらいたいのかは最初っからダダ洩れである。相変わらずのドタバタで、ヨーロッパ貴族の各種マナーや常識みたいなものについては言及なし。次巻ではおばあさまの恋愛論が聞けるらしい。★★★★☆
読了日:08月15日 著者:メグ キャボット

ウナノハテノガタ (単行本)ウナノハテノガタ (単行本)感想
「ウナノハテノガタ」「海の果ての潟」かと思って読んでみたが、「海の果ての方」だった。イソベリには死の概念がない。イソベリは、食べたい分だけシオダマリで魚や貝やタコを取って食べる。争いごとのない世界。そこへ、森の奥から見慣れぬ獣のようなヤマノベがやってくる。ヤマノベは、武器を取って戦うことを知っている。ヤマノベは、死を弔うことを知っている。薄い本なのに、すごく時間がかかりました。苦しくて、読むのが。一人の苦しみの上にある大勢の幸せ。ひとりだけ苦しめばいい、と。その、悪気のない無責任が重い。★★★★☆
読了日:08月16日 著者:大森兄弟

八月の銀の雪八月の銀の雪感想
弱くて脆くて頑固で偏屈なヒトという種を愛おしく感じる短編集。科学はそんなヒトとは関係なく存在しているはずなのに、なぜか寄り添ってくれているように感じさせる物語の妙。親とは疎遠で祖母に育てられ、その祖母も亡くなりたった一人で娘を育てる主人公の、痛いまでの孤独と、娘を育てなければという責任と、よい人生を与えてあげられないという諦念が苦しい『海へ還る日』。『アルノーと檸檬』は迷子の伝書鳩の話なのだけど、舞台が北千住だったので俄然親近感。けなげな鳩と、不器用な人間。それでも何とか生きてはいける、ということが大事。★★★★☆
読了日:08月17日 著者:伊与原 新

センス・オブ・ワンダー (新潮文庫)センス・オブ・ワンダー (新潮文庫)感想
センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性。子どもたちが小さいうちにこの本を読んでいたら…と思わざるを得ません。「海の波って夜も休まないんだね」と驚いたように言った長男。「お月さまが赤っぽいときや白っぽいときがあるのはなぜ?」と聞きつつも、自分でも仮説を立てていた娘。「雨上がりが一番甘い匂いがするね」と桜並木を歩きながら言った次男。それぞれに、自分のまわりの世界の不思議を私にも教えてくれたのに。上手くセンス・オブ・ワンダーを育ててあげられなかったと思うのです。ごめんよ。★★★★★
読了日:08月19日 著者:レイチェル・カーソン

ザリガニの鳴くところ (ハヤカワ文庫NV)ザリガニの鳴くところ (ハヤカワ文庫NV)感想
主人公のカイアは6歳。ある日、母さんがよそ行きの服を着て旅行用のカバンを持って家を出た。父さんに捨てられないように、カイアは一生懸命家のことをする。学校には行かせてもらっていない。父さんも家を出て行ったその日からカイアは、たった一人で生きてきた。後半、殺人事件の被疑者として裁判にかけられるカイアの、どうしようもない孤独。カイアを信じてくれている人が少なくとも数人はいたんだけど、カイアの心が、人を信じることを拒絶してしまうのだ。彼女が心から信頼したのは湿地の生き物たちと、留置所の猫だけだったのだろう。★★★★★
読了日:08月20日 著者:ディーリア・オーエンズ

滅びの前のシャングリラ (単行本)滅びの前のシャングリラ (単行本)感想
小惑星の衝突で、一か月後に地球が滅ぶ。という作品は、何作か読んだことがあり、それらに比べて特別に何か良かったところがあったかというと…。小惑星の衝突がなくても、物語としては成立する話だと思った。なぜなら、発作的に衝動的に暴力的になっていく多くの市井の人々は書かれているけれど、中心人物以外の人たちの書きぶりが薄いので、もっと別なアプローチをしている人々の姿が見えてこないのだ。各国の政府はどうしていたのか、宗教(波光教意外)は人々の心にどう影響を与えているのか、背景にちらりとでも書いてほしかった。★★★★☆
読了日:08月21日 著者:凪良 ゆう

先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています?-鳥取環境大学の森の人間動物行動学先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています?-鳥取環境大学の森の人間動物行動学感想
「はじめに」を読んだとき、しまった!既読の本を借りてしまった!と思った。でも、写真やイラストに見覚えはなく、未読と判明。もうね、10数冊もこのシリーズを読んできたら、読んだ文章か読んでない文章かなんてとっさに判断できないのよ。エッセンスは同じなんだもの。ツチヤ教授のエッセイと同じやね。そして、文字情報では判別つかなくても、イラストや写真でははっきり以前見たことあるかどうかがわかるという、私の読書における文字情報の地位の転落が明らかになったというわけです。もちっと文字情報で理解を深める努力をしよう。★★★★☆
読了日:08月22日 著者:小林 朋道

銀河荘なの (秋田文庫 9-8)銀河荘なの (秋田文庫 9-8)感想
住んでいる市では2週間に10冊までしか借りられないので、隣の市の図書館でも本を借りることにした。隣の市は新作が比較的借りやすいので。なのに、この50年前のマンガを借りてしまう。懐かしすぎて。吸血鬼マンガなので、一コマだけ萩尾望都が描いた絵がありました。”あの頃、少女漫画は「夢」だったんだから。必要なのは、「共感」じゃなくて「憧れ」だったんだから”(解説より)確かに今はアイドルも憧れではなくなって身近になったけど、今の人たちの憧れっていったい何なんだろう。
読了日:08月22日 著者:木原 敏江

「死ね、クソババア!」と言った息子が55歳になって帰ってきました「死ね、クソババア!」と言った息子が55歳になって帰ってきました感想
母一人子一人で、しかし母の実家で祖父母とともに暮らしてきた晴恵と達彦。ずっと医学部に進むと言っていた息子が受験直前に「医者にはならない」と言って進路を変えてからぎくしゃくしてきた母子関係。でも、大学院まで親の金で進むんだな、これが。就職しても結婚しても、息子から声をかけることはない。ところが、ある日突然息子が家に帰ってきた。離婚するという。理由は言わない。家事は母任せの大学助教授。人として、嫌だ~。肝心の晴恵は、ガンで余命2年を宣告されたばかり。なのに、まず息子の世話を優先するんだよ。これ、いい話なの?★★★★☆
読了日:08月23日 著者:保坂 祐希

プリンセス・ダイアリ- (恋するプリンセス篇)プリンセス・ダイアリ- (恋するプリンセス篇)感想
今までボーイフレンドがいたことのないミアにようやくボーイフレンドができた。ただし、その彼には友情以外の気持ちを持てないし、ミアにはほかに好きな人がいるのだけれど。勉強に行き詰まり、恋愛も面倒が次々と起こり、もう学校へ行きたくない。そうだ、来学期からジェノヴィアに住んで、そっちの学校に通うことにしようと考える。しかしおばあさまが言ったのは「プリンセスというものは、立場が悪くなっても逃げたりしないものです。胸をはって、困難に立ち向かうのです。勇敢に、不平ひとつこぼさず」まあ、結局すべてがうまくいくのはお約束。★★★★☆
読了日:08月24日 著者:メグ キャボット

QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス タS- 22)QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス タS- 22)感想
なんだろう。今までで一番面白くなかった。これはやはり、あまりにも諏訪を知らなすぎるからなのだろうか。国譲りでチーム高天原に敗れた大国主の、息子が祀られているという諏訪。それしか知らんのだもの。そして長野県に行ったことのない私は、戸隠とか善光寺とか松本城とか、行ってみたい場所はほかにもたくさんあるのである。それよりも、現実の殺人事件の方だよ。いろいろ突っ込みたいところが満載だよ。ネタバレになるから言えないけど。★★★★☆
読了日:08月26日 著者:高田 崇史

私は、おっかなババア すっぴん魂 (文春文庫)私は、おっかなババア すっぴん魂 (文春文庫)感想
公衆道徳に厳しいムロイさん。そのことを、自分で「おっかなババァ」と言っているのかと思ったら、違った。このシリーズを連載していることで、世間のイメージが「おっかなババァ」になってしまったと感じているのだ。それが、逆切れされたら怖い、という理由で「おっかなババァ」がいなくなり、わがまま勝手が大手を振って世間にはびこることになった、と私は思っている。ムロイさんももちろん逆切れされるのは怖いのだが、それに気づく前に声に出してしまっているところが彼女の彼女たるところである。どんまい!★★★★☆
読了日:08月27日 著者:室井 滋

セントールの選択 (ハヤカワ文庫 FT ア 1-13 魔法の国ザンス 13)セントールの選択 (ハヤカワ文庫 FT ア 1-13 魔法の国ザンス 13)感想
ザンスとマンダニアの他にもう一つ新たな世界が登場。月が二つある世界から来たエルフ・ジェニー。なぜどうしてジェニーがザンスに来たのかはまだ明らかになっていないが、とりあえずジェニーの猫・サミーは探し物が大得意で、この猫が物語を大きく動かしていく。チェクスがちょっと目を離した隙に、5歳の息子・チェが姿を消した。ゴブリンにさらわれたのだ。そこに姿を現したジェニーとサミーが後を追うのだが…。タイトルはセントールの選択だけど、結果的にドルフの選択だったな。そしてハンフリーはまだ発見されず。★★★★☆
読了日:08月28日 著者:ピアズ アンソニイ,Piers Anthony,山田 順子

無花果日誌無花果日誌感想
お上品なカトリック系女子高に通う桐子(とうこ)は、ハイソなクラスメートとは違い、青果店の娘。我孫子郁(あびこかおる)と恋愛中。で、この本、平成14年に刊行された本なのですが、読んでいて全然平成感がない。時代を問わない思春期の少女の内面を描いているわけだけど、いかんせん文体が古臭くて。まず、郁クンという表記。語尾をカタカナにする1970年代の高校生が使っていたやつ。そして妙に哲学的でもってまわった思考をもてあそぶスタイルは、やっぱり70年代の高校生っぽい。私より年上?最後まで違和感を抱えたままの読書だった。★★★★☆
読了日:08月29日 著者:若合 春侑

天使も怪物も眠る夜 (中公文庫 よ 39-9)天使も怪物も眠る夜 (中公文庫 よ 39-9)感想
全くハマらなかったと言わねばならない。まず、伊坂幸太郎に引っ張られ過ぎたのではないかと思う。吉田篤弘の特徴である細部の描写から浮かび上がる世界ってのがなかった。突拍子もない設定はいいのよ。でも、作中の設定にリアリティがあまりにもなかった。納得いかなかった。読めば読むほど疑問が頭を駆け巡り、目は文字の上をただ滑っていく。残念。余談だけれど、私はサルを、脳内で妻夫木聡でイメージしていた。マコトもキングもいないけど、舞台は池袋じゃないけど。だから、『もうひとつのエピローグ』でのサルの扱いに衝撃を受けた。慟哭。★★★☆☆
読了日:08月31日 著者:吉田 篤弘


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