7月14日(月)
 
土曜日に2万歩も歩いてバテたので、昨日は一歩も家から出ないで200歩以下の歩数しか歩きませんでした。
おかげさまで今日は筋肉痛も一切なしの絶好調。
今週は雨の日が多いようなので、晴れているうちにどんどん歩いておかねばなりません。
というわけで、母校まで歩いてきました。
 
2講目の授業からなのか、現役学生さんたちが行きかう構内で写真を撮ることはしませんでしたが、懐かしさ100%。
母校のそばのマックで休憩をすることにしました。

 
近くにあったのに、在学中は一度も来たことがありません。
とりあえず水分ニコニコと塩分おねがいと油分キョロキョロと炭水化物てへぺろを補給。
ハッシュポテトって、大昔に食べたときはもう少し大きいと思っていたのですが、私が成長したせいか小さく感じました。
でも、食べたら結構多かったわ。

 
明日の雨は夜から降るみたいだけど、土日のフェスが心配。
今のところ日曜日は大丈夫そうだけど、土曜日は雨。
車で行くなら駐車場の車の中で雨を避けることもできるけど、バスで行くからどうしようもない。
カッパを着たとしても、ビニールシートに座るのは抵抗あるし、でもずっと立ちっぱなしでは体力持たないし。
テルテル坊主、吊るすか。
 
 
 
本日の読書:自転しながら公転する 山本文緒

 

カバー裏より

『母の看病のため実家に戻ってきた32歳の都(みやこ)。アウトレットモールのアパレルで契約社員として働きながら、寿司職人の貫一と付き合いはじめるが、彼との結婚は見えない。職場は頼りない店長、上司のセクハラと問題だらけ。母の具合は一進一退。正社員になるべき?運命の人は他にいる?ぐるぐると思い悩む都がたどりついた答えは――。揺れる心を優しく包み、あたたかな共感で満たす傑作長編。』

32歳で独身の都が、母親の看病のため仕事をやめて地元に戻る。
地元と言っても茨城県の牛久なので、東京で仕事を探そうと思ったら結構あるとは思うけれど、彼女にも都合があって東京を引き払ったのだ。

母が心配というのはもちろん本心だけれど、先が見えない不安もまた本心。
一応更年期障害という診断なのだけど、ほとんど鬱病と言っていいほど心も体も落ち込んでしまい、目が離せない。
30歳を過ぎて契約社員であるという不安、付き合っている人はいるけれど結婚となるとやっぱり不安。

時折挟まれる、母視点の章に、私の心はどんどん寄り添ってしまう。
自分の思う通りにならない心と身体。
人生まだ先が長いはずなのに、将来が見えない不安。
心配してくれているのはわかるけれど、時に重たい家族という存在。

母娘どちらの気持ちもわかるから、泣きそうになりながら読み進める。
やっぱり山本文緒はいいよなあ、だけどもう新作は読めないんだなあ、と泣きたくなる。

都の友だちのそよかは、普段はとても優しくて穏やかなのだが、スイッチが入ると厳しいくらいの正論を吐く。
そのことを彼女は彼に「正論ばかり言うやつは狭量だ」と言われたという。
私も正論言いがちだから身につまされるけど、こと人の心の問題に関する限り、正論で人の心は救えないと実感したので、正解ではなく最適解を求めるようにはしている。

で、やっぱり、母親である桃枝に戻ってしまうけど、若いころと年を取った後ではいろいろ変わるわけよ。
自分の体の衰えと向き合わなければならないし、価値観というか、人生における優先順位も考えなければならないし、他人(友人)との距離感も変わってくる。
つまり、自分一人では生きていけないけれど、自分でできることは甘えてる場合ではないということ。
「助けて」が言えないと辛さを分かってはもらえないし、自分が辛すぎると、周りで辛い思いをしている人に気付けない。
一緒に何かをする仲間は、何歳になっても、いてくれると嬉しい。

プロローグがあったので、途中でこの作品の仕掛けに気付いたけれど、エピローグを読んで、さらにもう一つ仕掛けていたのかと驚いた。
この仕掛けには賛否両論あるみたいだけど、私は「やられたな」と嬉しくなった。

解説が藤田香織で、とてもよかった。
彼女の書評はもともと好きだし、彼女が山本文緒のファンであることも知っていたので。
”他に代わりのいない作家だった。かけがえのない作家だった。大好きな作家だった。
いや、過去形ではない。その気持ちは、きっとずっと変わらない。”
私も、心からそう思う。