6月28日(土)
コルセットを外した生活は、本当に楽ちんで嬉しいのですが、コルセット着用による重篤な副作用が明らかになりました。
それは、ガニ股。
股関節上から胸のあたりまでをがっちり固定されていたので、物理的に前かがみができませんでした。
だから床に落としたものを拾う時、深夜に路上でたむろする不良のようにガニ股でしゃがみこまなければなりません。
また、歩くときも普通に歩くと少し違和感が生じるので、こっそりガニ股で歩いておりました。
昨日判明したのですが、10さんにはバレてました。
たった9か月のコルセット生活で、ありえないくらいガニ股になったわたくし。
しかもコルセットを外したことにより、より大きくガニ股になれてしまうのです。
これは、なんとしても直さねばなりません。
和服で過ごせばいいのでは⁉と思ったのですが、和服は持っていませんし、一人で着れません。
しかし、安売りの浴衣を着て過ごせばいいような気がします。
よし、買ってこよう!と思ったのですが、掃除をするときなどは裾をからげたりするので、結局肝心な時にはガニ股になるような気がします。
ということで和服は却下。
しばらくは自分の歩く姿勢に注意しながら、徐々に普通に戻していきたいと思います。
戻るかなあ。
戻るといいなあ。←なぜか弱気
本日の読書:香君 下 遥かな道 上橋菜穂子
Amazonより
『「飢えの雲、天を覆い、地は枯れ果て、人の口に入るものなし」――かつて皇祖が口にしたというその言葉が現実のものとなり、次々と災いの連鎖が起きていくなかで、アイシャは、仲間たちとともに、必死に飢餓を回避しようとするのだが……。オアレ稲の呼び声、それに応えて飛来するもの。異郷から風が吹くとき、アイシャたちの運命は大きく動きはじめる。圧倒的な世界観と文章で我々に迫る物語は完結へ。』
オアレ稲の本当の天敵はオオヨマではなかった。
オオヨマに集(たか)られながらも、それに負けないオアレ稲の栽培法を見つけたはずだった。
さらに、オオヨマを捕食するバッタのような虫、ヒシャが現れオオヨマを食らう。
これで一安心と思ったのだが。
オオヨマを食らい尽くしたヒシャは、今度はオアレ稲を根こそぎ食らい、周辺の草木も平らげ、卵を産み、爆発的にその数を増やしながら移動を続ける。
殺虫剤も効かず、ただひたすらオアレ稲のある所を目指し、途中にある植物全てを根絶やしにするヒシャ。
今度こそすべてを焼き払うしか打つ手はない。
しかし、周辺の藩王国の民と、帝国の貴族の思惑がぶつかり合い、話し合い、根回し、不意打ち…と時間だけが過ぎる。
早く手を打たないと、藩王国の全ても帝国も全滅してしまうのに。
オリエは、本物の香君ではなかった。
香君の能力を持たず、ただ、帝国の持つ駒としての、飾りの神だった。
オリエがずっと抱えていた後ろめたさは、最後に大きな賭けをする。
藩王国の国王たちと帝国の皇帝・貴族を一堂に集め、それぞれが互いの立場を述べ、皆が傷を負い責任を負い、最悪の事態を避けるために決断すること。
しかしオリエに毒が盛られたため、万全な体調ではないオリエの言葉は、退けられる。
そしてついにアイシャが、自分の能力を開示し、そのうえで皇帝に判断を迫るのだった。
もうね、どこを読んでも手に汗握るの。
面白いのよ。
そして、檻に閉じ込められたような一生を送っていた歴代の香君とは違う香君にアイシャはなるのだ。
やっぱり自分の頭で考えて自分の足で立とうとする少女の話が、私はいっとう好きなのだと思う。
別に少年でもいいんだけれど、自分が少女だったことがあるからか、それとも少女の方が足かせが多いからかわからないけれど。