5月17日(土)
 
先月娘が帰省した時、「今更札幌で一軒家に住みたいとは思わないんだけど、二世帯住宅に住みたいなーって思ってるんだよね」と、言ってみました。
「え?私に札幌に帰って来いってこと?」と突然の告白にびっくりした顔を隠せない娘。
いえいえ、違います。
 
別居したいわけではないのですが、ちょっと今の生活が嫌だ、ということを娘に説明しました。
10さんが聞き耳を立てているのは十分わかったうえで。
 
玄関とリビングを10さんと別にしたいのです。
何故って、共有スペースのはずなのに、10さんの私物が散らかっているから。
 
例えば3脚あるダイニングチェアのうちの一つに、いつもエコバッグが置いてあるのが嫌で、玄関の扉にマグネットフックで引っ掛けるように工夫しました。
そうしたら今度、そのダイニングチェアは、10さんのコンサやファイターズの応援グッズ置き場になりました。
 
玄関の靴箱の上にいつも車の鍵やマスクや眼鏡を置きっぱなしにしているので、その都度フックで引っ掛けるようにしたりメガネ立てを置いたりして靴箱の上をあけるようにしているのですが、今そこには10さんの自転車用ヘルメットが置いてあります。
 
私が片付けてスペースを作っても、多分10さんの荷物が侵食してくるだけなので、もういい加減いやになってきました。
10さんの部屋は我が家で一番広い個室なのですが、足の踏み場はないのです。
なぜなら以前使っていたダイニングチェア4脚とか、空の衣装ケースが7~8個などが場所ふさぎになっているから。
粗大ごみで捨ててくださいと言っても「まだ使うかもしれないから」ってとってある。
少なくとも5年は。
 
だから二世帯住宅で、玄関とリビングを別にしたい。
と、先月、娘に行ったわけです。
 
今、我が家の玄関は割ときれいになりました。
そしてダイニングチェアの上には何も載っておりません。
次は応接テーブルの上を何とかしてほしい所存。
 
黒とグレーとブラウンの鳩。
みんな違ってみんないい。

 
ライラックも咲き始めてきました。

 
色とりどりの春。

 
散歩の途中で、リンゴが8個で980円を見かけ購入。
ちょっと多いかなと思ったけど、酸味の強いリンゴが好きなので、つい…。
家に帰ると10さんが「安かったから」とキウイを10個買ってきた。
普段はいろいろ気が合わないのに、どうしてこういうのだけ同じタイミングなんだ。
 
 
 
 
本日の読書:QED 鎌倉の闇 ~ventus~ 高田崇史

 

カバー裏より

『「神は三種類に分類される。まず第一が、大自然。次は祖霊。最後は、時の朝廷に対して戦い、恨みを呑んで亡くなっていった人々。銭洗弁天、鶴岡八幡宮、御霊神社……鎌倉をそぞろ歩く奈々、沙織の棚旗姉妹に、桑原崇が説く、源三代にまつわる謎の答えが、そのとき密室で起こった社長失踪事件をも解き明かす!』

今回は、雑誌記者である奈々の妹・沙織が、鎌倉をテーマに記事を書くために、博覧強記の崇を鎌倉散策に引っ張り出したところから話が始まる。
鎌倉(地元)なんて、今更知らないことはないと思っていた奈々たち姉妹だが、鎌倉の名勝に隠された歴史の闇を聞き、実は知らないことだらけだったことを思い知らされるのだ。

奈々の妹が雑誌記者ということで、テーマの自由度が格段に広がった。
だって雑誌の記事にするといえば、なんでもありだもの。
なのでメインテーマであるところの鎌倉の歴史の闇と、フリーのジャーナリストである小松崎が取材しようとする社長失踪事件は直接重なることはない。

しかし最後まで読んでみれば、北条氏の野望と現在の事件が相似であることに気付く仕掛けになっている。
まあ、気づかなくても問題はない程度に。

ずっと、頼朝は人を信じることのできない小心者だと思っていた。
だから鎌倉という小さな世界に引きこもっていたのだ、と。
しかし、この本では逆に、頼朝は鎌倉という場所しか与えられなかったのだ、という。
源氏の頭領と祭り上げられ、実際は傀儡であった。と。
だから頼朝の子どもたちは、誰も長く生きることを許されなかったのだ。
源氏の名前がなくても幕府が機能するようになるまでの、お飾りだった。

視点を変えれば悪役が悲劇の人になる。
『ガラスの仮面』を思い出しましたよ、カーミラ。

義経が逃げ込んだからというのは後付けで、最初から奥州は狙われていたという説には納得させられた。
何しろそこに金がある事は、知れ渡っていたのだから。

こういう新たな視点を得ることができるから、このシリーズは好きだ。