2月28日(金)
私は在職中から医療費の還付のため確定申告をしていましたが、10さんは在職中は確定申告をしたことがなく、退職後は私が扶養するという形だったので確定申告を今までしないですんでいました。
しかし今年は私が無職で10さんに養われている関係上、10さんが確定申告をしなければなりません。
前々から「準備は早めにね。3月になったら混むから、2月中に終わらせた方がいいよ」と言っているのに、一向に動き出す気配がありません。
今週の初めに「いつやるの?」って聞いたら、先週は私の体調が悪いから控えていた、と。
私のせいにされたけど、私の体調の何が関係ある?
ようやく今日、ごそごそしだしたけれど、「あれがない」「これがない」と大騒ぎ。
1時間以上ごそごそやって「書類が全部そろったから、あとは明日以降にやる」
は?
確定申告の大変なのはここからなんですけど?
ってか、書式とか知ってるの?
「知らん」
先週のうちに私の分の書類を渡してあるのに、いつでも10さんが私のパソコン使って確定申告できるように、パソコンにパスワード貼ったり、プリンタと接続したりと準備してあるのに、まだそこまでたどり着いてもいない。(上げ膳据え膳やないか)
なのになぜ、もうひと仕事終わったみたいに爽やかな顔していられるんだ?
大らかに見守ろうと思ったけれど、こっちの神経が持たん。
税務署のホームページから書式をプリントアウトして、シャーペンと消しゴムと電卓を渡す。
わからないところを調べながら一度ちゃんと下書きをして、それを持って税務署で見てもらって、間違いがないようだったらオンラインで提出したらいいのではないでしょうか。
いつまでも私がいるとは限らないんだから、自分でやらなくちゃダメなことは自分でやれるようになってください。
ここまでやっても、特に動きはなし。
もう知らんからな。
本日の読書:ゴルゴン 幻獣夜話 タニス・リー
カバー裏より
『ギリシアの海に浮かぶ緑したたる孤島には、見るものを石に変える伝説の妖女ゴルゴンが住むと人はいう。その噂に魅せられて、真偽を確かめるために島に渡った若き作家が出会ったものは……。世界幻想文学大賞に輝いた表題作「ゴルゴン」をはじめ、人狼、ユニコーン、猫、海豹、ドラゴンなど、さまざまな幻獣たちをテーマに、ファンタジイ界の女王リーが奔放な想像力と千変万化の語り口で織り上げる、めくるめく幻想短篇集。』
目次
・ゴルゴン
・アンナ・メディア
・にゃ~お
・狩猟、あるいは死――ユニコーン
・マグリットの秘密諜報員
・猿のよろめき
・シリアムニス
・海豹
・ナゴじるし
・ドラコ、ドラコ
・白の王妃
毎日一緒に高校へ通ってた友だちが、「私タニス・リーって結構好きなんだよね」と『闇の公子』を貸してくれたのですが、ばりばりリアリストのその友達がファンタジー色の強いその本を貸してくれたことがよほど意外だったのか、何十年たってもタニス・リーと聞くと彼女を思い浮かべてしまいます。
この短編集は幻獣が出てくるくらいなのでやっぱりファンタジー色は強めですが、心の中で勝手に作り上げてしまう幻獣というのもあるので、それはちょっと現実寄り。
宇宙人が幻獣に含まれるかは判断の分かれるところだと思いますが、それらも含めて、作中人物たちは幻獣に惹かれますが、必ずしもあこがれというわけではないところがミソ。
不穏な雰囲気を感じたり、明らかに異臭や見たくないものが見えてしまうのに、目を離せない、そういう惹かれ方。
愛ではなく業のような離れがたさ。
だから、どれもダークな気配に彩られているといえるでしょう。
『アンナ・メディア』や『にゃ~お』はホラー寄り。
比較的愉快だったのは『猿のよろめき』。ばかばかしくて好き。
母親としてこわいなあと思ったのは『マグリットの秘密諜報員』。
手放すために育てるのが子育てと言えば言えるけど、そっちに手放すの?って。
ユニコーンと、それに捧げられる処女(乙女)と、彼女を救うべく現れる若者。
この3者が複雑に絡み合う運命というか、運命に囚われた時点で同一となってしまったというか、難しい命題が突き付けられる『狩猟、あるいは死――ユニコーン』。
運命って無情。
すてきな王子さまと美しい姫の出会いにねじりが加えられ、呪いとなってしまった『白の王妃』。
おとぎ話のアンチテーゼとして、実に鋭い痛みを伴う作品。
でも、最終的にはハッピーエンドなのかなあ。
全体的に解釈が難しくて、それほど長くない作品ばかりなのに、時間がかかってしまいました。
これも老化の一種でしょうか。