2月15日(土)
よく家に置いてるお菓子は?
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多分10さんが食べないのは以下の2種類くらいなんじゃないかな。
紅ショウガ
パクチー。
おやつにパクチー出したろか。
本日の読書:QED 百人一首の呪(しゅ) 高田崇史
カバー裏より
『百人一首カルタのコレクターとして有名な、会社社長・真榊大陸(まさかきだいろく)が自宅で惨殺された。一枚の札を握りしめて……。関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに⁉〈第9回メフィスト賞受賞作〉』
以前からずっと、読みたくてしょうがなかったシリーズ。
この偏執的に知識過剰な雰囲気が、とにかく好きなのである。
京極夏彦の一連のシリーズしかり、高橋克彦の浮世絵シリーズしかり。
本職の研究者たちが日々研究していることを、エンターテインメントの小説の中で、自らの仮説を立て、検証し、素人には「これしかないのでは」という結論にまで持っていく。
読んでいてわくわくします。
今作では、百人一首のコレクターである人物が自宅で殺された事件というのが一応のミステリ部分になっていますが、7~8割ほどは百人一首自体の謎の解明に費やされています。
なぜ百人百首ではなく、百人一首と名付けられたのか。
その当時の著名な歌人が外されたり、さほどでもない人が選ばれたりしたのはなぜか。
なぜ代表作でもない凡庸な歌が選ばれた人がいるのか。
さらに、選者である藤原定家と、後鳥羽上皇との関係性について言及する。
没落貴族である定家がお家再興をするためには、卓越した和歌の才能を前面に出していくしかない。
当初は後鳥羽上皇とともに和歌を詠み、その解釈などを語り合ったはずなのだが、徐々に二人の間は離れていく。
後鳥羽上皇の口出しが定家には煩わしくなり、いうことを聞かない定家が上皇には煙たくなった。
その後承久の乱で敗れた後鳥羽上皇は、生涯を流刑地で送ることとなり、怨霊や祟りが日常茶飯だった平安人・定家が鎮魂のために行ったのが百人一首の選定ではなかったのか。
と、いう話。
百人一首の謎が解けて初めて、「ん?もしかして被害者も定家と同じことしたのでは?」となる。
そして、探偵役である桑原崇の本職が薬剤師であることも、今回は意味があった。
本当に博覧強記なのは作者なんだよ。くぅ~。
このシリーズ、どれもこのクオリティを維持できているんだとしたら、すごすぎる。
次巻を読むのが今から待ちきれない。