2月13日(木)

 

あべのハルカスの中に百貨店があります。

寒いし、あまり観光に出かける時間もなかったので、展望台から下界を眺めた後は、百貨店をプラプラしました。

そうしたら、ゴッホの絵が売っていたのですよ。

私が一番好きな『夜のカフェテラス』が2万円。

 

もちろんそのほとんどが額縁代であって、絵としての価値はほとんどないのでしょうが、それでもすっごく欲しかった。

札幌の百貨店なら、何回か行ったり来たりして迷うかもしれませんが、買ったと思います。

 

私は文字情報以外の情報をくみ取るのが本当に苦手で、ゴッホの絵も、たぶん伝記を読んでいなかったら好きじゃなかったかもしれない。

それは本当に絵を好き、とは言えないのだろうと思う。

でも、辛いことの多かったゴッホの人生を知ったうえでこの絵を見ると、なんて温かい黄色なんだろう、と思うのね。

 

ひまわりの、激しい黄色とは全然違う温かい黄色。

 

じっと『夜のカフェテラス』を眺めていたら、店員さんが「クリムトもありますよ」って。

別に黄色が好きなわけではないのだ。

しかもこちらはサイズが大きいので5万円。

 

もともとは、サム・トフトの絵を見つけて、「お」と思って立ち止まった一角でした。

サム・トフトは文字情報を介さないで好きになった画家。

一時期はコーチャンフォーやセレクトショップに結構置いていたんだけど、最近見ないなあと思っていた矢先だったので、嬉しくなって立ち止まったら、隣にゴッホの絵があった。

札幌に帰ってきてからも、ずっと「買いたかったなあ」って思ってる。

もしまたどこかで出会えたら、今度は迷わず買おう。旅先でも。

 

ところで、ひとり旅の予定が10さんも同行ということになって、結構いろいろ制約ができました。

まず10さんは木曜日に用事があるので、木曜の夜か金曜の朝じゃないと出発できず、水曜には帰ってこなくてはなりません。

そして、ひとり旅の時は美術館や博物館メインで計画を立てていたのですが、10さんも一緒となると観光をしなくてはなりません。

もはや全然別物と化してしまった旅行計画。

一応仮の予定表を作ってみたので、一週間ほど寝かせながら再調整を行う予定。

なんか、気力がわきませぬ。

 

 

 

 

本日の読書:故郷の岩屋 中 エイラ地上の旅人 12 ジーン・アウル

 

Amazonより
『「エイラ」ファン待望、本邦初訳の第5部・中巻!ジョンダラーの故郷に落ち着いたエイラたち。やがて年に一度の〈夏のつどい〉の準備に追われる。そこでエイラとジョンダラーは、晴れて「つれあい」として認められるのだった。』

前巻でようやくジョンダラーの故郷にたどりついた二人。
そしてお決まりの、動物と心を通わせるところ、投石器・投槍器の披露、火打石の披露、エイラの知る新知識・新技術の紹介が延々と続く。

ちょっと気になるのは、平頭の血が混じっているといわれているジョンダラーのいとこ。
これだけジョンダラーの家族(一族)が仲良くて結束しているのに、いとことの交流が一切ないこと。
なのに彼は、そのことではなく、エイラが自分に冷たいということを恨むのだ。
いやまずジョンダラー一家の薄情さを問え。

洞の長であるジョンダラーの兄、前長であるジョンダラーの母、洞の人たちの精神的支柱であるゼランドニと、エイラに近しい人たちが軒並み権力者であることも、ちょっと鼻に着く。

それはそれとして、故郷の岩屋にたどりついたと思ったら、数日後には一族が集結する〈夏のつどい〉に出発する。
何百人もの人々が一斉に旅立つのもすごいけれど、さらに大勢の人々が集結するとなると、それは食事も排泄も衛生もとてつもなく大変なことになりそうで、なぜこのような集まりに全員がそろわなければならないのか、ちょっと納得できないな。

と、いくら私が思っても、話は進行していくわけで、さくっと〈夏のつどい〉会場に到着。
そしてまた繰り返される、動物と心を通わせるところ、投石器・投槍器の披露、火打石の披露、エイラの知る新知識・新技術の紹介…。
さすがにちょっと飽きてくる。

〈夏のつどい〉の一番の目的である縁結びの儀は次巻におあずけ。
そしてこの間の最後にエイラは、会場の地元の人たちも知らなかった洞窟を見つける。
方解石が壁一面をキラキラと覆っている洞窟。
何やら意味深げだけれど、エイラが不吉な予感に襲われるところで次巻に続く。