2月11日(火)
 
7日の日、あべのハルカスで結構写真を撮ったのですが、なぜかブログに反映されません。
60階って書いてある表示板とかさあ。
なんでだろう?
 
あべのハルカスから東側、奥の方に壁のようになっているのが京都の山。
中央よりやや右に、信貴山縁起絵巻で有名な信貴山がある…らしい。

 
若い女性がちらほらいたので、てっきりトビッコさんたちかと思ったら、『ハイキュー!!』のファンの方たちでした。
でも、9割以上は日本人。
平日の午前中なんですけどね。

 
北側、中央よりやや右にある広大な敷地が、聖徳太子の創建した四天王寺。
ここは一度行ってみたいと思っていたのですが、こんな都心にあるとは思いませんでした。
渡来人が明日香や斑鳩に行く前に必ず通る交通の要衝に建てられたお寺です。
左側の広いところは茶臼山。
徳川と豊臣が戦った大坂冬の陣・夏の陣で本陣になった場所だったことはうっすら知っていましたが、山裾にある河底池って、和気清麻呂が開削したといわれてるんだって。
俄然行ってみたい。
近くに美術館もあります。

 
そして西側、大阪ドーム。
楽しかったなあ。

 
あべのハルカスの南側、こんもり茂ったところは、安倍晴明神社だそうです。
京都の安倍晴明神社に入ったことがありますが、大阪にもあったんだ…。
生誕の地なんですって。

 
引きの写真。
Y字の内側のこんもりしたところが安倍晴明神社。
左側の白いV字に開いたような建物がヤンマースタジアム長居(セレッソ大阪のホームグラウンド)、中央のずーっと奥には百舌鳥・古市古墳群。行ってみた~い。

 
見たことないから誰が主人公なのかもわからないけど、かわいいから写す。

 
北側、遠~くに太陽の塔が見えるらしいんだけど、目を凝らしても全然わからなかった。

 
日当たりがよくて暖かそうに見えるけど、吹き抜けでめっちゃ寒かったテラス。

 
屋根がないんだよぉ。

 
おまけ。
難波とか心斎橋とか道頓堀とか法善寺横丁とか、聞いたことある地名がぎゅっと近くにあって、なのに私鉄の路線が違うとこまめに乗り換えなくてはならなくて、大阪の地理は難しい。

 
知っていたことではあったのですが、大阪も歴史のある街なので見どころがたくさんあります。
まず「歴史博物館」に行きたいし、関空に行く途中の車窓からも、堺(千利休、武野紹鴎)や岸和田城などが見えて、もっとじっくり大阪を見たかったなあと思いました。
でも今年は万博で混むだろうから、2~3年後にまた何らかの口実をつけて大阪に来たいと思います。
 
大阪が楽しかったので、そろそろ本腰入れてひとり旅の計画を立てようと思っていたら、10さんが、「万障繰り合わせて一緒に行く」と言い出しました。
そ…それではひとり旅にならんのですが…。
 
一人よりも二人の方が、美味しいものをシェアして食べることができるからいいのだけれど、10さんと一緒だと倉敷の「いがらしゆみこ美術館」とか、京都の「マンガミュージアム」とか行けないなあ。
興味もないものに着き合わせるのは心苦しいもの。
うぐぐぐぐ。
 
 
 
 
本日の読書:三国志 十三の巻 極北の星 北方謙三

 

カバー裏より

『志を継ぐ者の炎は消えず。曹真を大将軍とする三十万の魏軍の進攻に対し、諸葛亮孔明率いる蜀軍は、迎撃の陣を南鄭(なんてい)に構えた。先鋒を退け、緒戦を制した蜀軍だったが、長雨に両軍撤退を余儀なくされる。蜀の存亡を賭け、魏への侵攻に『漢』の旗を掲げる孔明。長安を死守すべく、魏の運命を背負う司馬懿(しばい)。そして、時代を生き抜いた馬超、爰京(えんきょう)は、戦いの果てに何を見るのか。壮大な叙事詩の幕が厳かに降りる。北方〈三国志〉堂々の完結。』

ようやっと最終巻までたどり着きました。
呂布亡き後の後半を、ワクワクすることなく、淡々と読み進めてきて思ったこと。
国を興すのは英雄でも、国を作っているのは名もなき庶民なんだな。
英雄は一代で終わるけど、名もなき庶民はずっとそこに居つづける。

作者が書きたかったのは英雄たちの戦いぶりなんだろうけれど、三国志とあらば国づくりも書かねばならない。
でも『水滸伝』の時のように、梁山泊のシステムを築き上げたようには、三国の国の姿を描けていたとは思えなかった。
特に呉は、周瑜亡き後の存在感がなさすぎる。
戦ではなくて暗殺で勝ちに行くし。

蜀こそが、国づくりにページを割けるポジションにあったと思うんだけど、孔明は劉備の遺志を継ぐことが最優先で、寝る間も惜しんで働いているとは書いているけど、具体的に何をしているかは見えてこない。

あんまり孔明のこと好きじゃなかったんかなあ。
馬謖といい、李厳といい、信じて任せた者に裏切られて負けを喫するわけだけど、自分でも「人を見る目がないのかもしれない」と反省してたし。
でもつまり、悪いのは自分の作戦ではなく、見る目がなくて間違えた人選で作戦を遂行してしまったことだと思ってるってことで、あんまり感じよくないよね。

しかも、五丈原でナレ死。
生ける仲達は走ったかもわからない。書いてないからな。

最後は三国志の英雄たちとかかわりながらも巻き込まれることなく己の道を進んだ馬超と爰京のシーンで、この先の未来を馬超の息子世代に託すような終わり方。

今まで読んだ『三国志』の中で、一番英雄を書くのが上手い北方謙三が、一番英雄を書かなかった。
ということをあらかじめ分かっていれば、もう少し違う読み方ができたかもしれない。
英雄を期待しちゃったんだよなあ。
呂布はかっこよかったし。

『三国志』初心者は、やっぱり吉川英治からスタートすればいいと思います。
フィクションであるけれども、無理のない範囲で史実には沿っているし、キャラ立ちしているし、有名エピソードを抑えているし。
そこから少し史実を知りたいと思ったら宮城谷昌光の『三国志』を読むべし。
いや、北方謙三の中国物が読みたいんだよ、というのであれば『水滸伝』が面白いです。
しかし、『楊令伝』『岳飛伝』と続くうちにやっぱりちょっと…。
楊令抜きの『楊令伝』は、面白いと思うんだけどね。(あくまで個人の感想です)