10月30日(水)
 
お散歩中、見慣れない花を発見。
一見、五弁の花のような形状なのに、花弁が4枚しかない。
スマホで「秋の花 四弁 薄ピンク」で検索したけど出てこない。
「10月の花」で出てきたサイトを見ると、あった。

『ガウラ』だって。
初めて聞いた名前。
腰をかがめられないので、わかりにくい写真のままですが、花びらの4枚は十字ではなく、下にあと一枚花びらがありそうな形なのが不思議でした。
 
東京に住んでいた時ポケットサイズの「持ち歩き植物図鑑」を持ってお散歩していました。
札幌に帰ってから、母に「お散歩のお供に」とあげたのですが、結局お散歩はしなかったようだし、本はどこに行ったのかなあ。
 
スマホの図鑑はいいよね。
絶対持ち歩くし、小さい写真は拡大して見られるし。
それでもたまにわからない花がある。
北海道は本州とは植生が違ったり季節が違ったりして、図鑑を見ても載ってないことがあるのだ。
 
鳥も、時々知らない鳥を見かけたときに調べようとするんだけれど、鳥って逃げるのよね。
写真を撮ろうと近づけば逃げていくし、遠くから写真を撮ろうとズームすると、動いてぶれたりするし。
肉眼だけで覚えきれるほど鳥の特徴に詳しくないし。
秋葉原の神田川でアオサギ見たときは、すぐに検索出来て嬉しかったなあ。
 
退職したら読もうと思って、読み物としても面白い辞典や図鑑は手元に残しているけれど、図書館本に追われて読む時間がなかなか取れない。
読みたい本リストが700冊を切ったら、少し図書館から本を借りるペースを落とそうかな。
 
 
 
 
本日の読書:テレヴィジョン・シティ 上 長野まゆみ

 

カバー裏より

『パパとママが住むという〈碧い惑星〉を信じ、ビルディングからの脱出を夢みるアナナス。美しいすみれ色の睛(め)をもつ同室の少年イーイーは何者なのか?ビルディングの出口をもとめ、広大な迷路をひた走る二人が見たものは?』

主人公のアナナスは、13歳になって児童棟から生徒棟に移り、初めての夏休みを迎える。
〈鐶(わ)の星〉に住む彼らは、それぞれパパとママという存在はあるが、15億キロ離れた〈碧い惑星〉に住むのはもちろん本当の両親ではない。
ただ、折に触れ手紙を書いて、近況等を報告する相手だ。

それでもアナナスは両親の存在を信じる。
そんな彼と同室なのがイーイー。
アナナスと児童棟の頃から一緒だったジロ。
現在ジロと同室なのがシルル。
イーイーとシルルは同じ児童棟出身で、ふたりは暗号で連絡を取り合っている。

登場人物はたったの4人。
学校が夏休みに入った6月22日(ムニニの日!)から物語は始まる。

過剰に人工的に管理された〈鐶の星〉で、味覚と嗅覚を持たないアナナスは、過剰に適応しているように見える。
イーイーとシルルはほとんど食事も水分も必要としない。
一日にほんの少しの精製油のみ。
この段階ではイーイーとシルルは管理ロボットか何かのよう。

しかし、親への手紙という形で自分の思考を管理コンピュウタに垂れ流しているように見えるアナナスを、イーイーと時にシルルは、足を踏み外さないように見守っているかのようにも見える。
遠回しに書かれる、記憶を操作されているらしいアナナス。

建物内に窓は一切なく、テレヴィジョンの映像が常時流されている。
しかし映像と音声が連動していないので、晴れた日の雨音などと気持ちの悪いことになるが、それが日常のアナナスにはどうということもない。

絵にかいたようなディストピア。
夏休みの出来事と言いながら、ほかのクラスメイトなどの話が一切出てこない不思議。
広大な住居棟に、いつも誰の姿もない不気味。
故障。修繕。アナナスの気づかない新たな欠落。

これからどうなる?ってところで上巻が終わるのだが、巻末の作者インタビューで結構なネタバレがあり、がっくり。
そう思ってカバー裏のあらすじを読むと、明らかにこの巻より先の部分にも触れている。
これは単行本1冊を文庫で2冊にした弊害なのか?
それにしてもさあ、ちょっとひどくない?