10月2日(水)
骨折してから一週間。
今日はずいぶん動けるようになりました。
今までは、朝起きるときにはまずうつぶせにならなければなりませんでした。
仰向けだったり横向きだったりして寝ているところを、腰に力を入れずにうつぶせになるのは結構大変です。
かたつむりが歩くぐらいのスピードで、ゆっくりゆっくり体の向きを変えるのですが、その際、体に掛けている毛布を巻き込まないように気を付けます。
うつぶせになったら、今度はベッドに対して体が90度になるよう、ずりずりと動きます。
足の先が床についたら少し楽になるので、だましだまし移動しながら一度膝をつきます。
そうしたらベッドの足元に置いてある椅子に向かって、ベッドを伝いながら膝で移動します。
椅子に突き当たったら、腰に負担をかけないようにゆっくり足を延ばしてお尻を持ち上げ、座面にお尻を載せます。
腰と相談しながらベッドについた腕の位置を少しずつ動かし、両ひざの上に両手が乗ったらしばらく休憩です。ぜいぜい。
落ち着いたら椅子の上でもぞもぞ動き、開けっ放しにしているクローゼットのドアを支えに、膝を伸ばし、腰を伸ばしたら立ち上がり成功。
深呼吸してから歩き始めます。
ってなことをこの一週間、毎朝やっていたのです。
時間は徐々に短縮されても、手順は一緒。
ところが今日、椅子を使わずに立ち上がることができました!
やった!
なので今日の日中は、2人掛けのソファの上に固綿の布団を三つ折りにしておいて、その上に横たわって過ごしました。
このほうがスプリングがない分、仰向けに寝ていても楽だし、座面がベッドより高くなったことにより、立ち上がりも楽になりました。
ただ狭いので、寝返りが大変ですが。
それでも横たわっていられるのは体も楽なのか、ちょいちょい寝てしまいますね。いつもか。
本日の読書:夜長姫と耳男 坂口安吾
Amazonより(立冬社版の概要)
『好きなものは呪うか殺すか争うかしなければならないのよ。師匠の推薦で、夜長姫のために仏像を彫ることになった耳男。故郷を離れ姫の住む村へ向かった彼を待っていたのは、残酷で妖しい日々だった。』
目次
・水鳥亭
・中庸
・牛
・犯人
・乞食幽霊
・梟雄
・夜長姫と耳男
後の二編以外は戦中・戦後が舞台。
日本という敗戦国の中で、今までの自分の言動から目を背け、物も金もない不遇を誰かのせいにしながら、なんとか楽に生きられないものかとあがく人々の姿が、醜いというにはあまりに切実で、しかしやはり見苦しくもありと思ったり、滑稽に感じたり。
一筋縄ではいかないのが、さすがというか。
特に『水鳥亭』。
小学校教師をしながら中学校教師になるための試験を受け続ける父親と、女子大を出れば中学校教師になれる娘の、交わり合うことのない価値観。
父親を置いて母娘だけで疎開し、戦後も連絡を取り合うことのない家族。
すべてが失敗の人生だったのかと思ったときに、思いがけずに伊東の別荘(温泉・畑付き)を手に入れることができ、ささやかな満足感を持って暮らしていたのに、何も持たない乞食の潔さと己の身を比べて…。
『梟雄』は、タイトルを見ただけで斎藤道三?ってわかってしまったけど、前に読んだことがあったのかなあ。
過去は切り捨て、常に前に進んでいく道三の、計算なのか張ったりなのかわからない生き様と覚悟が、史実はさておき面白かった。
『夜長姫と耳男』は、最初グロテスクなシーンが続いて、ちょっとうんざりしかけました。
夜長姫は明らかにサイコパスで、このまま生かしておくのはよくないのではと思いながら読んでいたのですが、善悪を超えた彼女の判断、行動、そして最期。
最後まで彼女に翻弄された、本来なら飛騨の匠としてなお残したのかもしれない耳男の戸惑いが、そのまま私の読後感でもあった。
何なら「愛だよねー」くらい思っちゃったかも。
