9月27日(金)
今日も、身動き取れなくて、トイレと食事しかできない。
長男を切迫流産しかけたときに、やっぱりトイレと食事しか起きちゃダメと言われたけど、あの時は全然痛くなかった。
今は動くと痛いのよ。
ずっと横になっている分には結構楽なんだけど、起き上がる、立ち上がるなどがダメ。
ダメだけどやらねばならぬ。
一応10さんに、便座の蓋のあげっぱなしをお願いする。
じゃないと、腰をかがめる動作が一つ増えちゃうからね。
10さんに、もう運動しないほうがいいんじゃないの、とまで言われるのには理由がある。
運動嫌いの私が、一念発起して運動を始めると、必ず結構なダメージを食らうのである。
身体的に。
打撲だと思っているけれど、内出血がないらしい。
でも、この痛みは猛烈な筋肉痛に似ている。
筋肉の持ち合わせがあまりないので、運動したくらいでは筋肉痛にならないのだけど、出産後はしばらく腰のあたりが筋肉痛だったよね。
それに似てる。
何も生んでないのに。
明日は何食わぬ顔をして図書館に行ってくるのが目標だ。
車に乗れる自信はないけど、歩いていける自信はもっとない。
くっそう、運動め。
今度会ったら覚えてろ!
本日の読書:特捜部Q カルテ番号64 ユッシ・エーズラ・オールスン
裏表紙より
『「特捜部Q」――過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。「Q」が今回挑むのは、八〇年代に起こったナイトクラブのマダムの失踪事件。アサドとローセの調査によるとほぼ同時に五人もの行方不明者が出ているという。カール・マーク警部補は大事件の匂いを嗅ぎつけ捜査に着手。やがて、壮絶な過去を持つひとりの老女と新進政党の関係者が捜査線上に浮かび上がってくるのだが……。デンマークを代表する文学賞「金の月桂樹」賞受賞!世界的ベストセラー人気警察小説シリーズ、待望の第四弾!』
またしても、踏みにじられた子どもの人生をなぞる羽目になる。
今回は優生保護法と絡めて、「身持ちの悪い女の子どもは生まれないほうがまし」という、実に独りよがりの、しかし上流社会の男性の多くが支持するようなおためごかしがきっかけで起こってしまった事件。
女が一人で身持ちを悪くすることができないことは当たり前のこんこんちきでしょう。
そのほか有色人種、同性愛者など、自分と違う他者を見下して、徹底的に尊厳を踏みにじる。
それが、クアト・ヴァズ率いる「明確なる一線」党の主張。
今回の主役・ニーデは、幼い時に母親を失い、男ばかりの家庭の中で動物のあからさまな性しか知らずに成長し、少年(ひいては青年)たちの言うがままにふるまった結果、望まない妊娠をし、家族から恥ずべき存在とされ、出会う大人出会う大人から「身持ちの悪い」「反抗的な」「知能程度の低い」存在とレッテルを張られる。
そして、意思に反する不妊手術。
助けを求めても助けを求めても裏切られる前半生がつらい。
もっと早い段階で彼女の話をきちんと聞く大人がいれば…と思わざるを得ない。
それでも良い人たちに恵まれ、勉強し、愛する夫と幸せに暮らしていたのに、過去が彼女を追いかけ、すべてを無にする。
過去のパートと交互に語られる現在パートでは、無鉄砲なのはアサドだけではなく、カール・マークも相当無茶をしてしまった。
刑事は二人一組で行動しないと個別撃破されるということを、そろそろ学んではいかがかな。

