9月22日(日)

人付き合い用の趣味

人付き合い用の趣味って、どういう意味なのかちょっとよくわかりませんが、コミュニケーションとしての趣味ということなら、特にありません。

ひとりで深堀していくタイプだから。

 

でも、結果的に人と盛り上がれる趣味と言えばHey!Say!JUMP。

ライブに一緒に行く友達か、娘限定だけど。

 

あと、読書はひとりでしますが、そのあとネットで感想を読んだり書いたりして交流することもあり。

 

人様の趣味につきあうのは、心身にきついものでない限り、基本的に断りません。

「飲み会」OK

「キャンプ」OK

「水族館」OK

「名古屋城」OK

 

非アクティブ属性なので企画はできないけれど、つきあいはいいのよ。

あと、人が趣味について語るのを聞くのも好き。

悪口聞くよりよっぽど気持ちいいもんね。

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本日の読書:照柿 上 髙村薫

 

カバー裏より
『異質さゆえ、互いから目を逸らせぬまま成長した幼馴染は、それぞれの足で大阪から東京へと辿りついた。八月二日夕刻、合田雄一郎警部補は電車から女性の飛び込みを目撃する。現場より立ち去ろうとしていた佐野美保子との一瞬の邂逅。欲望に身を熱くした。旧友野田達夫との再会は目前に迫っていた。合田、野田、美保子、三人の運命が、溶鉱炉の如き臙脂色の炎熱の中で熔け合ってゆく。』

なかなか重苦しいというか、暑苦しい読書です。
電車で移動中、ホームから電車の入る線路へ飛び込む女性を目撃した合田雄一郎。
気温の高さと、多分連日の睡眠不足のため、最初から機嫌はよろしくない。

所轄に任せることなく部下と現場を検証している時、関係者と思しい女性をみつける。
それが、亡くなった女性の不倫相手だった佐野の妻、美保子。

場面が変わって、大企業の工場で熱処理を担当している野田達夫。
気温よりはるかに暑い環境で日々を過ごし、頭痛と無気力にさいなまれる日々。
しかしある日、通勤時に昔の女である美保子を見かけ、彼女の窮地を救ったことから、ふたりの運命がまた交差し始める。

合田雄一郎と野田達夫のパートが繰り返し語られるが、ふたりの時間が交差するまで200ページもかかった。
そしてその時、この作品はミステリではなく、純文学系の作品なんだとわかった。

大阪時代の幼馴染と17年ぶりに東京駅で出会う偶然。
同じ女性を挟んで、それぞれの過去が今度は語られる。
多分メインとなる事件はまだ起こっていないのだと思うけど、犯人も動機も目星がついてしまった。

合田雄一郎については、別れた妻とその双子の兄という三角関係もあり、どっちを向いても息苦しい。
捜査のために身銭(6桁の金額)を切って、暴力団の開く賭場で夜な夜なばくちに励むのも、真っ白いスニーカーのようだった合田刑事が薄汚れたなあという感じで、読んでいてもどんより。

髙村薫の筆は、野田達夫の業務の事細かな描写も、合田雄一郎の抱える屈託の重さも、余さず書いているのはさすがとしか言いようがないけれど、ページが進まないことこの上ない。
下巻もこんな感じなのかなあ。
多分そうだよね、だって髙村薫だもの。