7月14日(日)

 

没頭したわ。

夜中に目が覚めたので、読みかけの本の続きを読んだ。

気づいたら、窓の外は明るくなっていました。

 

そして今、猛烈に眠い。←ダメな大人

 

 

 

 

 

本日の読書:秘密 下 ケイト・モートン

カバー裏より
『第二次世界大戦中、ローレルの母ドロシーは、ロンドンの裕福な婦人の屋敷に住み込むメイドだった。向かいに住む作家の美しい妻に憧れていた彼女には婚約者もいたが、ロンドン大空襲がすべてを変える。2011年、ローレルは死の近い母の過去を知りたいと思い始める。母になる前のドロシーの過去を。それがどんなものであったとしても……。翻訳ミステリー大賞、読者賞W受賞の傑作。』

上巻の後半からあった小さな違和が、読み始めた徐々に大きくなってくる。
国民的女優であるローレルの母の若かりし頃。
都会に憧れ、自分が設定した人物になりきって物事を進めていくその姿は、娘が大女優になる種を内包しているかのように見える。
けれど。

都会の生活に憧れ、もっと良い暮らしができるはずという野心あふれる若い娘であるだけにしては、ドロシーは身勝手なエゴイストでありすぎる気がする。
それがローレルの知っている母の姿とは、どうしても重ならない。
鼻っ柱を根底からへし折られるような、何を彼女はやらかしたのだろう。
いや、それよりも…。

母の過去を追うローレルが知りえた情報を読みながら、違う事実を想像してしまう。
どちらに転ぶこともありうる過去。

ドロシーがいけ好かないと言い張るヴィヴィアンは、知れば知るほど心温かい人物で、かえってドロシーの邪さが際立つ。
ドロシーを愛しながらもヴィヴィアンに惹かれていくジミー。
危ういバランスに立つ若い3人。
しかもヴィヴィアンは人妻だ。

なぜか時折体調を崩し、家に引きこもることのヴィヴィアン。
服の下に見える青あざ。
自分の未来などないと言い切るヴィヴィアン。

私の予想から外れていきそうになった時、ヴィヴィアンの夫・ヘンリーの正体が明らかになる。

すべて世はこともなしといった読後感になるとは、我ながらびっくり。
子どもの目の前で人を殺してしまったローレルの母の罪は、今更問われないのだろう。

それにしても、ヴィヴィアンの遺産分配は、問題なく行われたのだろうか。
あのヘンリーが、家以外の財産を受け取ったとしても、黙って家を出ていくとは思えないし、追い出されたとしても情報省の役人の特権を使って、遺産受取人に報復するくらいはしそうな奴なんだけど。