7月6日(土)
 
今日は、サザエさんになってしまいました。
買い物に行って、財布を忘れたことに気がついた…。
全然愉快じゃないっす。
 
今晩のメインはそば粉のすいとん。
そば粉だけではうまくいかないだろうと繋ぎに小麦粉を使いましたが、やっぱりあんまりおいしくない。
そば粉をどうやったら美味しく食べられるんだろう。
冷蔵庫にあったジャガイモ、ニンジン、サトイモ、椎茸、なめこ、鶏肉、豆腐などを入れて、相当具沢山なすいとんにして、今日はご飯を炊かずに済ます。
 
さすがにそれだけではなんだかなあ、と、買い物に出かけたのに、財布を忘れたわけです。
食品売り場に向かうエスカレーターで気がついたので、レジ前でわたわたということがなかったのは幸いでした。
 
改めて、身欠きにしんとふきとタケノコの煮物。
炊き合わせの方が上品だけど、身欠きにしんからめっちゃ美味しい出汁が出るので、一緒に煮る。
 
ネギとわかめのぬた。
これのために、数年ぶりに酢に触りましたが、匂いだけで倒れそうになる。
本当は少量パックの酢味噌を買いに行ったのですが、売ってなかったので自分で作りました。
財布忘れ損。
 

 
 
 
 
本日の読書:NO.6 #9 あさのあつこ

 

カバー裏より

『炎に包まれた矯正施設から、命がけの脱出を成功させた紫苑とネズミ。イヌカシに力を借り、意識を失ったネズミを病院に運んだ紫苑は、かつて地下世界の住人・老(ろう)から託されたチップを医師のパソコンに差し込んだ。すると――理想都市NO.6を支配していたのは、誰なのか。崩壊と再生の物語、怒涛の最終章!』

最後まで読み終わって、脱力。呆然。

人類最高の英知を傾けて造られた理想都市、NO.6。
しかしその実態は、徹底的な選別によって階級が作られた、絶対的な管理社会だった。

主人公紫苑はエリート候補生として育てられていたが、ある嵐の夜に怪我をした少年ネズミを手当てしたことからその地位を追われ、さらに人間が急激に老いて死ぬという謎の病に関連して逮捕され、矯正施設に送られかける。
それを助けたのがネズミであり、都市の外側で管理から外れた人たちとともに苛烈な環境で生きることになった紫苑。

エリート時代の友人沙布の窮地を知り、救出のためにNO.6に潜り込む紫苑。
それとは別の思惑で紫苑と同行するネズミ。

NO.6を襲う不穏な事態はすべて、独裁者であるはずの市長を陰で支配している白衣の男がなしたと思われる。
少なくとも沙布を攫ったことは、彼の意思だ。

で、徹底的に管理され、完全無欠の要塞ともなり得るように作られたはずの矯正施設が、たった二人の少年の侵入によって崩壊、さらにはごく少数の反乱者のアジテーションによって蜂起した市民たちの前で都市の機能も崩壊する。
弱すぎないか、都市のセキュリティー。
完全無欠だからって、たった一本のシステムにすべて繋がっているなんてアホすぎる。

そして、一番納得がいかなかったのは、紫苑の母の火藍。
紫苑の母であり、沙布の身を案じ、ネズミを信頼し、NO.6を創設したメンバーだった過去を持ち、反乱者である楊眠と家族ぐるみの付き合いをしていた火藍は、ストーリーにまったく絡むことなく終わってしまった。
じゃあ、なんなの、この設定!
思わせぶりな台詞を吐くだけ吐いて、一切行動を起こさなかった。
ただ待つだけの母。

紫苑とネズミの最大の敵と思われた白衣の男は、「そんなバカな!」と言って自滅。

『森の民』とか『歌う者』とか、老の調査結果が明かされ、それぞれの役割が説明され、紫苑はなぜか人類代表として、最後のチャンスをもらう。
人が人として生きられる場所を作る。
それは森を守り、全ての命を尊重する場所のことか。
でも、紫苑は、沙布の恋心にさえ気づけないような、まだ子どもなんだよ。
そして一人の人間の作る理想のもろさを目の当たりにしたのに、また一人の人間に理想の実現を押し付けるのか。
『銀河英雄伝説』を読んで、ヤン・ウェンリーの思想を勉強しろ!と言いたい。

口を開けば際限なく呪詛のことばが出てきそうなので、これで止めるけど、この作品のタイトル『紫苑とネズミ』にすればよかったんだよ。
そしたら、私は読まずに済んだのに。