7月3日(水)

 

今年度の町内会が熱い。

長年町内会長をされていた方が退かれて、新しい町内会長となったのですが、途端にめちゃくちゃ活動が見える化されました。

 

月に一回町内会の会報が配布され、各部ごとの活動が報告されます。

今までは年に一回、総会時に報告されただけなので、一挙に12倍!

 

そして町内会の役員活動とは別に、サークル活動も行って、高齢化しつつある会員の孤立化を防ぐことを明言しました。

町内会と言ってもマンションの住人だけなのですが、エレベーターに乗り合わせれば挨拶するくらいの関係しかなければ、いずれ孤独は私のところにもやって来るでしょう。

 

とりあえず4月から10さんはラジオ体操サークルの方たちと毎朝ラジオ体操をしています。

旅行のおみやげをもらってきたりもして、なかなか楽しそうです。

 

マンションまわりの植栽を手入れする園芸サークルは、参加者も多そうで、時折皆さんの活動を見かけたりもしています。

 

そしてこの度、カフェサークルも誕生しました。

マンション購入の時の売りだったはずの展望室が、実質開かずの間なんですよね。

予約をすれば使えますが、部外者の立ち入りが禁止だし営利活動も禁止なので、初日の出と花火大会を見るときくらいしか解放されていません。

なので、週に1度のサークル活動として、3時間ほどカフェを開く、と。

 

今日、設立説明会が行われるというので、10さんの背中を強く押して送り出したら「会計担当になった」と帰ってきました。

発案者の方は、もう相当細かな部分まで考えているらしく、予算案やら試飲試食やらで、30分の説明会の予定が1時間半もかかったので心配していたら、楽しかったようです。

 

ボランティア活動も、サークル活動もそれなりに忙しくこなしていれば、私に何かあっても孤独死はしないですむでしょう。

問題は私だよなあ。

一歩も外に出ない日もあるし、10さん以外に話相手いないし。

 

5月に2泊3日で旅行した時、新聞を止めるのを忘れて郵便受けに溜ってしまった時、新聞屋さんから「何かありましたか?」って電話が来ました。

孤独死はないかもだけど、その一歩手前で動けなくなっているのでは?と心配して電話をくれたのです。

今時はみんな新聞をとらずにネットニュースで済ませているようだけど、新聞を取るというのは見守ってもらえることでもあるのだなあと思いました。

 

 

 

 

本日の読書:秘密 上 ケイト・モートン

 

カバー裏より
『1961年、少女ローレルは恐ろしい事件を目撃する。突然現れた見知らぬ男を母が刺殺したのだ。死亡した男は近隣に出没していた不審者だったため、母の正当防衛が認められた。男が母に「やあ、ドロシー、久しぶりだね」と言ったことをローレルは誰にも話さなかった。男は母を知っていた。母も男を知っていた。彼は誰だったのか?ケイト・モートンが再びあなたを迷宮に誘う。』

何人かの語り手が異なった時代を行ったり来たりしながらストーリーを進めるのが、ケイト・モートンスタイル。
今回はまず、1961年のサフォークでの出来事をローレルが、第二次大戦中の主にロンドンでの出来事を若かりし頃のローレルの母・ドリーが、そして現代である2011年にローレルが視点となって語る。

一番最初に一ばんショッキングなシーンが来るのも、ケイト・モートンスタイル。
16歳の少女ローレルが、ツリーハウスの中から見たのは、母が見知らぬ男に包丁を振り上げた場面。
刺殺された男は最近近隣に出没していた不審者ということになったが、ローレルはその男が母の名を呼ぶのを聞いていて、それは誰にも言えない彼女の苦しみのタネとなっていた。

戦争中に家族を全員喪った、ということしか母の過去は語られてこなかった。
しかし、母には、誰にも言えない秘密の過去があるのだ。
90歳を過ぎた母が、その秘密を抱えたまま亡くなっていくのはいいことなのか?
いや、単純に母の過去を知りたい。

いまや国を代表する大女優となっているローレルは、母の過去を探る。
というのが上巻の概要。

16歳の少女ローレルは、女優になりたいと思っている。
何よりも、こんな田舎で一生を終えるなんてまっぴらだと。
母のことは大好きだが、母のような平凡な女で終わりたくないと。

18歳の少女ドリーは、平凡な小市民である家族にうんざりしている。
何よりも、こんな田舎で一生を終えるなんてまっぴらだと。
母のことは好きだが、母のような平凡な女で終わりたくないと。
だから、家出をしてロンドンで暮らした。

ローレルの母のドロシーは、明るくて愉快な良妻賢母。
しかし18歳のドリーは野心家で自惚れやで自分勝手で空想家。
自分に自信があるから、世の中をなめ切っている世間知らず。
いったい何をやらかしてしまったのか、めちゃくちゃ気になるじゃないか。