6月7日(金)
 
昨日の夜はミュージカルを見てきました。
ミュージカル大好き。
しかも『この世界の片隅に』は、原作のマンガも映画も私史上最大の大号泣。
…だから、実はあまり乗り気ではなかったのです。
 
好きだからこそ、汚されたくない、という気持ち。
漫画と実写は表現方法がそもそも違うのだから、別物になっても仕方がない。
世界観さえ変わらなければ、良しとする。
と言うのがいつもの私のスタンスなのですが、今回についてはあまりに好きすぎる。
 
そして、ミュージカルとは楽しくあって欲しいという思いもあります。
歌ったり踊ったりを観て、心がわくわくする。
『この世界の片隅に』は、そういうものとは真逆の題材ではないか、と思ったわけです。
 
でも、『レ・ミゼラブル』の例もあるしなー。
あれは踊らなかったし、決してわくわく系ではなかった。
などとモヤモヤした気分で札幌文化芸術劇場hitaruに向かいました。
チケットを買う時に10さんに「どの席にする?」って聞かれた時も「安い席でいいんじゃない?」と言うくらいには、冷めてました。
 
私の意見を無視してそこそこお高い席を購入したのに、3階席。
舞台がスキー場の上級コースから下をのぞいたよりも急角度で下にあります。
実際舞台の背景にすずさんが描いた絵が移されるシーンでは、全部は見えなかった。残念。
でも実は4階席もあるのです。(高所恐怖症なので私には無理)
 
そんなこんなで、私の気持ちは盛り上がらないまま舞台はスタートしましたが、最初のシーンに度肝を抜かれました。
え!?
このシーンから?
なんで?
疑問がグルグル頭をめぐり、世界に入っていけません。
まあ、徐々に慣れてはいったのですが。(10さんも同じこと感じたようです)
 
でも、原作の持つ力、歌の力、演者の力、演出の力に後押しされて、最終的には「観てよかったね~」って帰ってきました。
特に、原作でも映画でもそれほど気にとめなかった、義理のお姉さんの「あんたの居場所はここにある」と言うシーンが本当に素晴らしかった。
今回一番の感動ポイントでした。
それこそ、『レ・ミゼラブル』のミュージカルで、原作では全然気にも留めていなかったエポニーヌが心情を吐露する歌が、一番感動したのと同じくらいの衝撃。
 
すずさんはダブルキャストで、昆夏美さんと大原櫻子さんが演じるのですが、キャストがわからないままチケットを買ってしまい、あとから「昆さんのが観たいなー」と思っていたら、昆さんの日でよかったです。
凄くイメージ通りで、役者ってすごい。
席が遠くて表情などは脳内で補完しながら見ていたので、周作さんはなぜか優三さん(仲野太賀)の顔でした。はは。
 
あと、カーテンコールのとき、音楽担当のアンジェラ・アキさんがちょっと顔を出されました。
札幌までいらしてたんですね。

家に帰って原作のマンガを探して本棚の奥をごそごそ探っていたら、歴史検定の問題集や、地理の問題集、そしてまたもや漢字の問題集がどさどさ出てきました。
問題集を解き進めるより速いスピードで増えていくんですけど…。
もっと勉強せいってことですかね。